【2021年8月26日 12:07 PM更新】
反対咬合を補正してジルコニア 転院事例
この症例の概要
インタネットで検索していった医院で
保険だと—-という例です。
1.本来は反対咬合—上の前歯が舌の前歯の裏側で噛んでいる
と思われる状態です。上下逆のかみ合わせは
その人の顔つきが普通と異なった外観のことが多く
外科的手術などで対応することもかなりあります。
2.反対咬合を、かぶせもの(補綴物)で
普通の状態(上が前、下が内側)にすると
上顎の前歯が、前方に大きく傾き
外観に違和感が出る。
例によって患者さんの協力により
記録検討しながら製作してゆきました。
いつもどおり、
「ああだ、こうだ!」と言わない
いい人で、お任せいただいたので
イメージどおりに仕上がりました。
反対咬合のイラスト、文献から
3.一般的には歯列矯正が最も良い手段ではあるが
過去に無理に削ってある場合には他の方法を選択。
初診時の状況
予約の時、初診時のお申し出に関しては
状況を訴えるために、スタッフがメモを残してくれます。
セカンドオピニオンは
現在通院中の医療機関で、
治療方針を決めるための参考意見
であります。
このケースはセカンドオピニオンではなく
「転院」となります。
技工士が気を使わないは、嘘では?
この様な事例は、「歯科医院を信用するな」
の項目で、多くの事例を挙げていますが
そちらをご参考に。
初診時画像
かなり違和感がのある感じで
前歯が突出している。
かなりの違和感
支台は低く短いので
これで歯を製作すると
ものすごく短い歯でなおかつ
修復物が外れやすい。
カウンセリング後のお話合いで
二回目のお約束で
レントゲンの診査、仮歯を除去。
支台になっている歯は、きちんとした土台が
装着されていないbかりか
かみ合わせの関係で、かなり制の低い歯しか
制作できない上下関係です。
拡大している、一見理解できないのですが
米粒、1個半の高さしかありません。
相談の上 歯肉切除により、歯を長くすることになりました。
まずは、プロビショナル(仮歯)にて圧排して
歯肉のラインを下げて、支台を相対的に
長くします。
その後に外科的処置によりさらに
歯を長くします。
一度目の仮歯
二度目の仮歯
歯は次第に長くなり
平均的な長さになり
屋根のひさし のような角度もなくなりました。
この後顔面との平行を維持できるよいうに
設計に入ります。
研究模型を製作して設計の参考にして
最終的な支台の高さ
平均的な歯の長さになりました。
ここから最終設計になります。
支台レベルで、下顎の前歯と並行が取れています。
ジルコニアクラウン完成 装着
前から
別人のような顔つきになりました。
一週間ほどで、ジルコニアと歯肉が
融合してきます。
横から
歯が出ている不自然さがなくなりました。
装着二週間後 歯肉と融合
装着してしばらくすると
ジルコニアと歯肉がきれいに融合します。
顔面も大きく変化してきます。
咬んだ時の表情は、まだ前の癖が
残っている感じでした。
斜め前から横顔に関しては
まったくの別人です。
顔面の上部 下部のバランスが
極めてよくなりました。
装着から二週間のかみ合わせ調整
赤いマークは上下がかみ合っているところです。
前歯のかみ合わせ位置は
ただ上下を閉じたときには、
「上下が接触しているか、していないか」
という加減のかみわせです。
この症例の場合には、過去から何度も
前歯を歯科医がいじってあり
かなり弱っているので、今後に不安があります。
この赤いマークの位置は
まったくいじられていない本来の上下関係、
すなわちオリジナルのかみ合わせ位置が
残っている貴重な部分です。
この位置を生涯維持することが
今後、虫歯なり歯周病でかぶせものを制作したり
歯を失った利した場合にも
基準点として残しておきたい大切な部分です。
「かみ合わせは、やたらにいじってはいけない」
これは大原則です。
今回は今まで公開しない、かみ合わせの関しても
公開しました。
いい人だからここまでできました。
ああだ こうだ という人は
こういった処置はできません。
かみ合わせがおかしい—–と来院されても
当方ではかみ合わせ調整はしていません。
この症例の自由診療総額
●ジルコニアクラウン前歯 38,000円×3本
●歯冠長さ延長術 10.000円ⅹ3本
以下参考
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