歯ぎしり・食いしばり・かみしめの総まとめ ナイトガードと歯の守り方|鶴見 北村歯科

「歯ぎしりしていますね」と言われたことがある。
「朝起きると顎が疲れている」「セラミックやレジンがよく欠ける」。
こうした方の多くは、睡眠中の歯ぎしり・無意識の食いしばりをお持ちです。

歯ぎしりは本人の自覚がほとんどない習癖ですが、
放置すると歯がすり減る・割れる・顔つきまで変わってしまうこともあります。

【結論】歯ぎしり・食いしばりで知っておいてほしいこと

  • 歯ぎしり・食いしばりは、虫歯よりも歯を壊す力を持つことがあります。
  • 特に20代でもエナメル質が消えるほどの歯ぎしりが見られることがあり、早めの対応が必要です。
  • ナイトガード(マウスピース)は「歯を守るヘルメット」のようなもので、壊れたら作り直す前提の消耗品です。
  • 歯ぎしりを前提に、材料選択(ジルコニアなど)や噛み合わせ設計を考えることで、トラブルを減らせます。
  • このページは、歯ぎしり・食いしばりの総まとめハブとして、詳細な症例ページやFAQへの入口になります。

【このページでわかること】

  1. 歯ぎしり・食いしばりの典型的な症状と、歯がどう壊れるか
  2. 歯ぎしりが引き起こす「見た目」「噛み合わせ」「顎関節」の問題
  3. ナイトガード(マウスピース)の役割と限界
  4. ジルコニア・レジン・CAD/CAM冠との相性
  5. 北村歯科での対策の考え方と治療の流れ
  6. よくある質問(治るのか・ストレスとの関係・子どもの歯ぎしりなど)

歯ぎしり・食いしばりとは? 自覚しづらい「習癖」です

歯ぎしり(ブラキシズム)は、

  • 睡眠中にギリギリと横に滑らせてこするタイプ
  • 上下に強く噛みしめるタイプ
  • 日中、無意識にかみしめたまま仕事やスマホ操作をしているタイプ

など、いくつかのパターンがあります。

本人は「そんなにしていない」と感じていても、

  • 家族に「音がすごい」と言われる
  • 朝起きたときに顎がだるい・痛い
  • 歯の先端がギザギザ・平らにすり減っている

という場合、かなり強い歯ぎしりがある可能性があります。

歯ぎしり関係の症例をまとめたページは、
歯ぎしり関係のブログ記事を集めました から一覧でご覧いただけます

 

歯ぎしりで歯はどう壊れるか|画像でわかる典型例

1. エナメル質が消え、象牙質がむき出しになる

歯ぎしり・食いしばりが続くと、一番硬いエナメル質がすり減り、その下の象牙質が露出します。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
象牙質は柔らかく、露出するとさらに摩耗が早まり、修復が難しくなります

典型的な画像や詳細な解説は、
歯ぎしりによる、レジン充填の摩耗 をご覧ください。

 

2. 前歯の形が変わり、顔つきが変わる

激しい歯ぎしりでは、前歯の先端が欠けてギザギザになり、長さも短くなっていきます
前歯の支えがなくなると

下顔面の高さが変わり、顔つき・横顔の印象まで変化してしまうことがあります

 

画像付きで解説しているページ:
歯ぎしり 症例 よくわかる画像で解説

 

3. 修復物・セラミック・ジルコニアが壊れる

歯ぎしりがある方は、

  • レジン充填がすぐに欠ける・すり減る
  • CAD/CAM冠が割れる・外れる
  • セラミックやメタルボンドの陶材が欠けて金属が露出する

といったトラブルが起こりやすくなります。

そのため、歯ぎしりを前提にした材料選びと設計が重要になります。

 

ナイトガード(マウスピース)の役割と限界

歯ぎしり・食いしばりの治療として、ナイトガード(マウスピース)がよく使われます。
一般歯科FAQでも、歯ぎしりの治療としナイトガードで歯を保護することを基本としています。

 

ナイトガードでできること

  • 歯と歯が直接ぶつかるのを防ぐ(歯のすり減り・欠けを減らす)
  • 力を分散し、一部の歯だけに過剰な負担がかかるのを避ける
  • セラミックやジルコニアの破損リスクを減らす
  • 顎関節への負担をある程度やわらげる

 

ナイトガードの限界・注意点

  • 歯ぎしりそのものを「止める」装置ではありません。
  • ナイトガード自体もすり減り・割れます(壊れたら「歯を守ってくれた」と考えるべき消耗品です)。
  • 噛み合わせが大きくずれている場合、ナイトガードだけでは対応しきれないこともあるため、根本的な治療計画が必要です。

サンプル写真を含めた解説は、
サンプル整理1 ジルコニアなどの患者さん向け見本(歯ぎしり防止装置) をご参照ください。

 

歯ぎしりと材料選び・噛み合わせの考え方

レジン・CAD/CAM冠が向かないケース

歯ぎしりのある方に、奥歯のレジン充填や保険CAD/CAM冠は、
摩耗・破折のリスクが高く、短期間でダメになることがあります/

 

ジルコニアのメリット

ジルコニアは耐摩耗性に優れた素材で、
歯ぎしりで壊れた奥歯をカバーするのに向いているケースがあります。

 

ただし、ジルコニアにすれば何でも解決するわけではなく
ナイトガードの併用や、噛み合わせ全体の設計が重要です。

 

「噛み合わせをいじりすぎない」方針

北村歯科では、かみ合わせの調整だけを目的とした来院には対応していません

噛み合わせはむやみにいじると、かえって全体が壊れていくため、
歯ぎしり・食いしばりの対応でも、

「調整」より「保護」と「計画的な修復」を重視しています。

 

北村歯科での歯ぎしり・食いしばりへの対応の流れ

  1. 診査・レントゲン・写真撮影
    歯の摩耗の程度、レジンやクラウンの破折状況、顎関節の状態などを確認します。
    必要に応じて噛み合わせや歯列の写真も撮影します。
  2. 現在のリスクの説明
    「このまま放置すると、どの歯がどのくらいのスピードで壊れていきそうか」を、
    画像や模型を用いてお話しします。
  3. ナイトガードの作成の検討
    歯の保護が必要と判断された場合、ソフトタイプ・ハードタイプなど、
    状況に応じたナイトガードを検討します。
  4. 壊れている部位の修復計画
    すでに大きくすり減っている歯・割れているクラウンについて、
    どこから・どの材料で治すかを話し合います。
  5. ジルコニア・セラミックなどによる再構成
    必要に応じて、ジルコニアクラウン・ブリッジなどで噛み合わせを再構成します。
  6. 定期検診・ナイトガードのチェック
    定期的に摩耗・破損をチェックし、ナイトガードがダメージを受けている場合は
    「歯の代わりに頑張ってくれた」と考えて作り直しを検討します。

 

歯ぎしり・食いしばりに関するよくある質問

Q1. 歯ぎしりは治りますか? 完全にやめることはできますか?

現時点では、歯ぎしりそのものを完全にやめさせる確実な治療法はありません。
そのため、北村歯科では「歯を壊させないこと」「壊れ方をコントロールすること」を重視しています。
ナイトガードや材料選びで、歯や被せ物へのダメージをできるだけ減らしていきます。

 

Q2. ストレスが原因と言われました。歯医者では何ができますか?

歯ぎしりにストレスが関与することは多いですが、
歯科ではストレスの治療ではなく「歯と顎の防御」を担当します。
ナイトガードや修復物の設計、噛み合わせの管理などで、
「ストレスがあっても歯が壊れないようにする」ことを目標にしています。

 

Q3. 歯ぎしりがあると、セラミックやジルコニアは諦めたほうがいいですか?

歯ぎしりがある方でも、

ナイトガードの併用や設計を工夫することで、ジルコニア・セラミックが有効な場合

があります。

ただし、材料だけに頼るのではなく、土台の状態・根管治療・噛み合わせ全体をセットで考える必要があります。

 

Q4. 子どもの歯ぎしりは治療が必要ですか?

成長期のお子さんの歯ぎしりは、

歯の生え変わりや顎の成長に伴う一時的なものであることも多く、
ただちに大掛かりな治療が必要というわけではありません。

ただし、歯が大きく欠けている・顎が痛いなどの症状がある場合は、一度ご相談ください。

 

Q5. ナイトガードは保険で作れますか? どのくらい持ちますか?

多くの場合、ナイトガードは保険診療の範囲で作成可能です。
使用頻度や歯ぎしりの強さによって寿命は異なりますが、
数ヶ月〜数年ですり減りや破損が出てくることも珍しくありません
その場合、「歯を守ってくれた」と考え、状態を見て作り替えを検討します。

この記事の執筆・監修:
北村秀紀(歯科医師)/横浜市鶴見区 北村歯科


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