「歯ぎしりしていますね」と言われたことがある。
「朝起きると顎が疲れている」「セラミックやレジンがよく欠ける」。
こうした方の多くは、睡眠中の歯ぎしり・無意識の食いしばりをお持ちです。
歯ぎしりは本人の自覚がほとんどない習癖ですが、
放置すると歯がすり減る・割れる・顔つきまで変わってしまうこともあります。
【結論】歯ぎしり・食いしばりで知っておいてほしいこと
- 歯ぎしり・食いしばりは、虫歯よりも歯を壊す力を持つことがあります。
- 特に20代でもエナメル質が消えるほどの歯ぎしりが見られることがあり、早めの対応が必要です。
- ナイトガード(マウスピース)は「歯を守るヘルメット」のようなもので、壊れたら作り直す前提の消耗品です。
- 歯ぎしりを前提に、材料選択(ジルコニアなど)や噛み合わせ設計を考えることで、トラブルを減らせます。
- このページは、歯ぎしり・食いしばりの総まとめハブとして、詳細な症例ページやFAQへの入口になります。
【このページでわかること】
- 歯ぎしり・食いしばりの典型的な症状と、歯がどう壊れるか
- 歯ぎしりが引き起こす「見た目」「噛み合わせ」「顎関節」の問題
- ナイトガード(マウスピース)の役割と限界
- ジルコニア・レジン・CAD/CAM冠との相性
- 北村歯科での対策の考え方と治療の流れ
- よくある質問(治るのか・ストレスとの関係・子どもの歯ぎしりなど)
歯ぎしり・食いしばりとは? 自覚しづらい「習癖」です
歯ぎしり(ブラキシズム)は、
- 睡眠中にギリギリと横に滑らせてこするタイプ
- 上下に強く噛みしめるタイプ
- 日中、無意識にかみしめたまま仕事やスマホ操作をしているタイプ
など、いくつかのパターンがあります。
本人は「そんなにしていない」と感じていても、
- 家族に「音がすごい」と言われる
- 朝起きたときに顎がだるい・痛い
- 歯の先端がギザギザ・平らにすり減っている
という場合、かなり強い歯ぎしりがある可能性があります。
歯ぎしり関係の症例をまとめたページは、
歯ぎしり関係のブログ記事を集めました から一覧でご覧いただけます
歯ぎしりで歯はどう壊れるか|画像でわかる典型例
1. エナメル質が消え、象牙質がむき出しになる
歯ぎしり・食いしばりが続くと、一番硬いエナメル質がすり減り、その下の象牙質が露出します。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
象牙質は柔らかく、露出するとさらに摩耗が早まり、修復が難しくなります。
典型的な画像や詳細な解説は、
歯ぎしりによる、レジン充填の摩耗 をご覧ください。
2. 前歯の形が変わり、顔つきが変わる
激しい歯ぎしりでは、前歯の先端が欠けてギザギザになり、長さも短くなっていきます。
前歯の支えがなくなると
下顔面の高さが変わり、顔つき・横顔の印象まで変化してしまうことがあります
画像付きで解説しているページ:
歯ぎしり 症例 よくわかる画像で解説
3. 修復物・セラミック・ジルコニアが壊れる
歯ぎしりがある方は、
- レジン充填がすぐに欠ける・すり減る
- CAD/CAM冠が割れる・外れる
- セラミックやメタルボンドの陶材が欠けて金属が露出する
といったトラブルが起こりやすくなります。
そのため、歯ぎしりを前提にした材料選びと設計が重要になります。
ナイトガード(マウスピース)の役割と限界
歯ぎしり・食いしばりの治療として、ナイトガード(マウスピース)がよく使われます。
一般歯科FAQでも、歯ぎしりの治療としナイトガードで歯を保護することを基本としています。
ナイトガードでできること
- 歯と歯が直接ぶつかるのを防ぐ(歯のすり減り・欠けを減らす)
- 力を分散し、一部の歯だけに過剰な負担がかかるのを避ける
- セラミックやジルコニアの破損リスクを減らす
- 顎関節への負担をある程度やわらげる
ナイトガードの限界・注意点
- 歯ぎしりそのものを「止める」装置ではありません。
- ナイトガード自体もすり減り・割れます(壊れたら「歯を守ってくれた」と考えるべき消耗品です)。
- 噛み合わせが大きくずれている場合、ナイトガードだけでは対応しきれないこともあるため、根本的な治療計画が必要です。
サンプル写真を含めた解説は、
サンプル整理1 ジルコニアなどの患者さん向け見本(歯ぎしり防止装置) をご参照ください。
歯ぎしりと材料選び・噛み合わせの考え方
レジン・CAD/CAM冠が向かないケース
歯ぎしりのある方に、奥歯のレジン充填や保険CAD/CAM冠は、
摩耗・破折のリスクが高く、短期間でダメになることがあります/
ジルコニアのメリット
ジルコニアは耐摩耗性に優れた素材で、
歯ぎしりで壊れた奥歯をカバーするのに向いているケースがあります。
ただし、ジルコニアにすれば何でも解決するわけではなく、
ナイトガードの併用や、噛み合わせ全体の設計が重要です。
「噛み合わせをいじりすぎない」方針
北村歯科では、かみ合わせの調整だけを目的とした来院には対応していません。
噛み合わせはむやみにいじると、かえって全体が壊れていくため、
歯ぎしり・食いしばりの対応でも、
「調整」より「保護」と「計画的な修復」を重視しています。
北村歯科での歯ぎしり・食いしばりへの対応の流れ
- 診査・レントゲン・写真撮影
歯の摩耗の程度、レジンやクラウンの破折状況、顎関節の状態などを確認します。
必要に応じて噛み合わせや歯列の写真も撮影します。 - 現在のリスクの説明
「このまま放置すると、どの歯がどのくらいのスピードで壊れていきそうか」を、
画像や模型を用いてお話しします。 - ナイトガードの作成の検討
歯の保護が必要と判断された場合、ソフトタイプ・ハードタイプなど、
状況に応じたナイトガードを検討します。 - 壊れている部位の修復計画
すでに大きくすり減っている歯・割れているクラウンについて、
どこから・どの材料で治すかを話し合います。 - ジルコニア・セラミックなどによる再構成
必要に応じて、ジルコニアクラウン・ブリッジなどで噛み合わせを再構成します。 - 定期検診・ナイトガードのチェック
定期的に摩耗・破損をチェックし、ナイトガードがダメージを受けている場合は
「歯の代わりに頑張ってくれた」と考えて作り直しを検討します。
歯ぎしり・噛み合わせ関連記事への入口
歯ぎしり・食いしばりに関するよくある質問
Q1. 歯ぎしりは治りますか? 完全にやめることはできますか?
現時点では、歯ぎしりそのものを完全にやめさせる確実な治療法はありません。
そのため、北村歯科では「歯を壊させないこと」「壊れ方をコントロールすること」を重視しています。
ナイトガードや材料選びで、歯や被せ物へのダメージをできるだけ減らしていきます。
Q2. ストレスが原因と言われました。歯医者では何ができますか?
歯ぎしりにストレスが関与することは多いですが、
歯科ではストレスの治療ではなく「歯と顎の防御」を担当します。
ナイトガードや修復物の設計、噛み合わせの管理などで、
「ストレスがあっても歯が壊れないようにする」ことを目標にしています。
Q3. 歯ぎしりがあると、セラミックやジルコニアは諦めたほうがいいですか?
歯ぎしりがある方でも、
ナイトガードの併用や設計を工夫することで、ジルコニア・セラミックが有効な場合
があります。
ただし、材料だけに頼るのではなく、土台の状態・根管治療・噛み合わせ全体をセットで考える必要があります。
Q4. 子どもの歯ぎしりは治療が必要ですか?
成長期のお子さんの歯ぎしりは、
歯の生え変わりや顎の成長に伴う一時的なものであることも多く、
ただちに大掛かりな治療が必要というわけではありません。
ただし、歯が大きく欠けている・顎が痛いなどの症状がある場合は、一度ご相談ください。
Q5. ナイトガードは保険で作れますか? どのくらい持ちますか?
多くの場合、ナイトガードは保険診療の範囲で作成可能です。
使用頻度や歯ぎしりの強さによって寿命は異なりますが、
数ヶ月〜数年ですり減りや破損が出てくることも珍しくありません。
その場合、「歯を守ってくれた」と考え、状態を見て作り替えを検討します。





