歯ぎしり・食いしばり FAQ 50問|鶴見 北村歯科

このページでは、鶴見の歯医者「北村歯科」に寄せられる
歯ぎしり・食いしばり・かみしめに関するご質問を、50問のQ&A形式でまとめました。

症状の自己診断ではなく、「歯や顎を長く守るための目安」としてお読みください。
実際の治療方針は、お口の状態を拝見したうえで個別に判断します。

 


基本編(1〜10)

Q1. 歯ぎしり・食いしばりとは何ですか?

A.
寝ている間や起きているときに、無意識に歯をこすり合わせたり、強く噛みしめてしまうことを言います。
「ギリギリ音がする歯ぎしり」だけでなく、「音はしないけれど常に噛みしめている」状態も含まれます。

 

Q2. 歯ぎしりは誰にでも起こるものですか?

A.
はい、程度の差はありますが、多くの人にあります。
問題になるのは、
・力が非常に強い
・毎晩長時間続く
・歯や顎、頭痛などの症状が出ている
といった「負担が大きい」ケースです。

 

Q3. なぜ歯ぎしりや食いしばりが起こるのですか?

A.
はっきりと1つの原因で説明できるわけではありませんが、
・ストレスや緊張
・かみ合わせの癖
・睡眠の質
・薬の影響(向精神薬など)
・姿勢や筋肉バランス
などが関わると言われています。

 

Q4. 歯ぎしりはストレスだけが原因ですか?

A.
「ストレスだけ」が原因ではありません。
ストレスは大きな要因のひとつですが、
・生まれつきの噛み合わせ
・歯の形や位置
・筋肉・関節の状態
・生活習慣(姿勢やくせ)
など多くの要素が重なって起こります。

 

Q5. 起きているときの食いしばりも歯ぎしりの一種ですか?

A.
はい、「覚醒時ブラキシズム」と呼ばれることがあります。
仕事中・スマホ操作・運転・家事などのときに、

無意識に上下の歯を強く合わせている状態も、歯や顎に大きな負担をかけます。

 

Q6. 子どもの歯ぎしりは心配いりませんか?

A.
乳歯や生え変わりの時期の子どもの歯ぎしりは、成長の過程でよく見られます。
多くは自然に落ち着きますが、
・歯が著しく削れている
・顎の痛みを訴える
場合は、小児歯科で一度診てもらうと安心です。

 

Q7. 歯ぎしりをすると、どんな悪影響がありますか?

A.
強い歯ぎしり・食いしばりが続くと、
・歯がすり減る・欠ける・割れる
・詰め物・被せ物が外れる・割れる
・歯の根が割れる
・顎関節の痛み・音・口の開けにくさ
・頭痛・肩こり・首のこり
などにつながることがあります。

 

Q8. 歯ぎしりをしていても、治療しなくて良い場合もありますか?

A.
歯や顎に問題が出ておらず、本人にも自覚症状がほとんどない場合は、
「積極的な治療」ではなく、経過観察や生活指導のみの場合もあります。
ただし、定期的なチェック

「歯が急に減っていないか」「ひびが入っていないか」確認することが大切です。

 

Q9. 歯ぎしりは完全に治すことができますか?

A.
「全くしない状態」にするのは難しいことが多いです。
現実的には、
・歯や顎へのダメージを減らす
・痛みや不快な症状を軽くする
・被せ物や歯を守る
という「コントロール」を目標にすることが多いです。

 

Q10. 自分が歯ぎしりしているかどうか分かりません。どうやって分かりますか?

A.
次のようなサインがあると、歯ぎしり・食いしばりの可能性があります。
・家族に「歯ぎしりがうるさい」と言われる
・朝起きて顎が疲れている・だるい
・歯の先端が平らにすり減っている
・頬の内側の粘膜がかみ跡でボコボコしている
・舌の周りに歯形の跡がついている

北村歯科では、歯の磨耗や歯肉の状態から、

歯ぎしり・食いしばりの有無を総合的に判断します。

 

症状・診断編(11〜18)

Q11. 歯ぎしりと顎関節症は関係がありますか?

A.
はい、強い歯ぎしり・食いしばりは、顎関節症の一因になります。
関節だけでなく、周りの筋肉(頬・こめかみ・首・肩)にも大きな負担をかけます。

 

Q12. 朝起きると顎が痛いのですが、歯ぎしりが原因ですか?

A.
歯ぎしり・食いしばりが原因のことが多いですが、
・顎関節症
・筋肉の緊張
・睡眠時無呼吸など
他の要因が関わっていることもあります。
北村歯科では、歯・顎関節・筋肉を含めて確認し、必要に応じて他科受診も検討します。

 

Q13. 歯ぎしりで歯が割れることはありますか?

A.
あります。特に、
・大きな金属やセラミックの詰め物・被せ物が入っている歯
・神経を取っていて、歯がもろくなっている歯
では、強い力で「歯根破折(根が割れる)」を起こすことがあります。

 

Q14. 頭痛や肩こりは歯ぎしりと関係しますか?

A.
すべてが歯ぎしりのせいとは言えませんが、一因になっていることはあります。
顎の筋肉が常に緊張していると、こめかみ・側頭部・首・肩の筋肉にも影響が出るためです。

 

Q15. 歯ぎしりが原因か、他の原因か、自分で見分けられますか?

A.
自己判断は難しいことが多いです。
北村歯科では、
・歯のすり減り方
・被せ物の状態
・顎関節の動き
・筋肉の圧痛
などを総合して判断し、必要に応じて整形外科・口腔外科・内科などとの連携も検討します。

 

Q16. レントゲンで歯ぎしりは分かりますか?

A.
レントゲンだけで歯ぎしりの有無が分かるわけではありませんが、
・歯の根の異常な変化
・歯根膜の肥厚
・歯根破折
など、歯ぎしり・食いしばりの影響が疑われる所見が見つかることはあります。
診察と組み合わせて総合的に判断します。

 

Q17. 歯ぎしりが強いと、歯周病も悪化しますか?

A.
はい、歯周病がある状態で強い力がかかると、
・支えている骨が早く吸収される
・歯が揺れやすくなる
など、症状が悪化しやすくなります。
歯周病治療と、力のコントロール(ナイトガードなど)を

セットで考える必要があります。

 

Q18. 歯ぎしりが原因か、虫歯が原因か、痛みの違いはありますか?

A.
・虫歯の痛み:冷たいもの・甘いもの・噛んだときに「ズキッ」とすることが多い
・歯ぎしりの痛み:朝〜日中にかけて「重だるい」「押されるような」痛みや違和感が多い

などの傾向はありますが、重なることもあります。

自己判断は危険なので、違和感が続く場合は歯科での診察をおすすめします。

 

ナイトガード(マウスピース)編(19〜26)

Q19. 歯ぎしりの治療には、どんな方法がありますか?

A.
主なものは、
・ナイトガード(就寝中に装着するマウスピース)
・歯や被せ物の高さ・形態の調整(必要最小限)
・歯周病や虫歯の治療
・生活習慣・姿勢・ストレスケア
などです。
北村歯科では、歯や顎を守るための

ナイトガードを中心とした「守りの治療」を重視しています。

 

Q20. ナイトガードとは何ですか?

A.
夜間に装着する、透明なプラスチック製のマウスピースです。
歯ぎしり・食いしばりの力から、
・歯
・詰め物・被せ物
・顎関節
を守る役割があります。

 

Q21. ナイトガードをすると、歯ぎしり自体は止まりますか?

A.
歯ぎしりそのものを「完全に止める」わけではありません。
あくまで、
・力を分散する
・歯・被せ物・顎関節へのダメージを減らす
ための保護装置です。
それでも、症状が大きく改善する方は多くいらっしゃいます。

 

Q22. ナイトガードは保険診療で作れますか?

A.
多くの場合、顎関節症・歯ぎしり・食いしばりの診断のもとに

保険適用で作製できます。
条件や取り扱いは医院によって異なるため、

詳しくは来院時にご相談ください。

 

Q23. ナイトガードはどのくらいの期間使えますか?

A.
歯ぎしりの強さや使い方によってかなり変わりますが、
・強い方で数か月〜1年程度で穴があくこともある
・普通の方で1〜数年使えることが多い
といったイメージです。
割れたり著しくすり減った場合は、新しく作り直す必要があります。

 

Q24. ナイトガードをつけると気持ち悪くて眠れません。慣れますか?

A.
最初の数日は違和感が出る方が多いですが、数日〜数週間で慣れてくるケースがほとんどです。
どうしても慣れない場合は、形や厚みの調整、

装着時間の工夫が必要なこともあります。

 

Q25. ナイトガードをつけると歯並びがずれたりしませんか?

A.
適切に作られたナイトガードを正しく使用していれば、

歯並びが大きくずれることは通常ありません。
ただし、自己流で合っていない装置を長期間使うと問題が出る可能性はあります。
北村歯科では、装着後も定期的にかみ合わせや装置の状態をチェックしています。

 

Q26. ナイトガードを昼間もつけていていいですか?

A.
短時間であれば問題ないこともありますが、常時装着はおすすめしません。
昼間の食いしばりについては、
・自覚を高める(気づいたら歯を離す)
・姿勢・作業環境の見直し
といった行動療法も重要です。

 

被せ物・審美治療との関係編(27〜33)

Q27. 歯ぎしりがあると、セラミックやジルコニアは入れないほうが良いですか?

A.
「絶対にダメ」というわけではありませんが、
・材料選び
・設計(厚みや形)
・噛み合わせの調整
・ナイトガードの併用
が非常に重要になります。
強い歯ぎしりがある方は、治療前に必ず歯科医師にお伝えください。

北村歯科でも、素材や設計を含めて慎重に検討します。

 

Q28. 歯ぎしりでセラミックが割れた場合、また同じ素材を入れても大丈夫ですか?

A.
原因をきちんと確認する必要があります。
・噛み合わせの問題
・歯ぎしりの強さ
・作り方・厚み・設計の問題
などがある場合、同じ条件で同じものを入れると再度割れる可能性があります。
ナイトガードなどの力のコントロールを併用することが大切です。

 

Q29. CAD/CAM冠は歯ぎしりに向きますか?

A.
CAD/CAM冠は保険で白い歯にできる利点がありますが、強い歯ぎしり・食いしばりがあると、
・割れる
・すり減る
リスクが高くなります。
力が強い部位では、他の材料を検討したり、

ナイトガードで保護することが望ましいです。

 

Q30. 仮歯のときに歯ぎしりしても大丈夫ですか?

A.
仮歯はあくまで仮のものなので、強い歯ぎしりがあると割れたり外れたりしやすくなります。
長期間の仮歯放置は、歯や顎への負担も大きくなるため、できるだけ早く最終的な被せ物まで進めることをおすすめします。

 

Q31. 歯ぎしりがある人は、インプラントは向きませんか?

A.
歯ぎしりが強い方のインプラントは、
・上部構造の破損
・インプラント周囲炎
などのリスクが高くなると言われています。
行う場合は、綿密な設計とナイトガードなどの保護が必須です。

 

Q32. 歯ぎしりがあると、せっかくの審美治療が早くダメになりますか?

A.
強い歯ぎしり・食いしばりは、
・セラミックの欠け
・歯肉の退縮
・歯のすり減り
などを起こす要因のひとつです。
審美治療を長持ちさせるためにも、

力のコントロールとメンテナンスは非常に重要です。

 

Q33. ナイトガードをしていれば、セラミックやジルコニアは安心ですか?

A.
「100%安心」とは言えませんが、
・力のピークを和らげる
・被せ物への直撃ダメージを減らす
効果は期待できます。
適切な材料・設計と組み合わせることで、

トラブルのリスクをかなり下げることができます。

 

日常生活・セルフケア編(34〜39)

Q34. 歯ぎしりを自分でやめることはできますか?

A.
「やめよう」と思っても、寝ている間はコントロールが難しいです。
日中の食いしばりについては、
・「リラックス時は上下の歯は離れている」が基本
と意識し、気づいたときに力を抜くトレーニングが有効なこともあります。

 

Q35. ストレスを減らせば歯ぎしりも減りますか?

A.
ストレス軽減はプラスに働きますが、
・ストレス以外の要因
も関わっていることが多いので、「ストレスさえなくせば完全に治る」とは言えません。
歯科での対策と並行して、生活全体を見直すことが大切です。

 

Q36. スポーツや筋トレでの食いしばりは問題ですか?

A.
瞬間的な力はどうしてもかかりますが、
・常に奥歯をギリギリ噛みしめる癖
・マウスピースなしでの激しい接触
は、歯や顎への負担が大きくなります。
場合によっては、スポーツ用マウスピースの使用を検討することもあります。

 

Q37. ガムをよく噛むのは歯ぎしりに悪いですか?

A.
長時間のガム咀嚼は、咬筋(噛む筋肉)を疲労させ、
一部の人では顎の痛みやこりを強めることがあります。
顎が疲れやすい人はガムの時間を短くするほうがよいこともあります。

 

Q38. 枕や寝姿勢は歯ぎしりに関係ありますか?

A.
直接の原因ではありませんが、
・極端なうつ伏せ寝
・顎を強く押しつける姿勢
は、顎関節・筋肉に偏った負担をかけることがあります。
横向きや仰向けで、首・顎に無理のない姿勢を心がけてください。

 

Q39. 市販のマウスピースを使っても良いですか?

A.
合っている場合もありますが、
・適合が悪くかえって顎に負担をかける
・歯並びや噛み合わせが変わるリスク
もあります。
一時的な応急処置としてならともかく、

長期間使用する場合は歯科でのチェックをおすすめします。

 

子ども・高齢者・他科受診編(40〜45)

Q40. 子どもの歯ぎしりは放っておいて良いですか?

A.
多くは成長とともに落ち着きますが、
・歯が極端に削れている
・顎の痛みを訴える
・顎がカクカク鳴る
場合は、小児歯科で相談してください。
北村歯科でも、お子さまの歯や顎の状態を確認し、

必要に応じて経過観察や対策をご説明します。

 

Q41. 高齢者の歯ぎしりも問題になりますか?

A.
はい、高齢の方では、
・歯周病で支えが弱くなっている
・歯や被せ物が古くなっている
ことが多いため、歯ぎしりのダメージが出やすくなります。
残っている歯を守るためにも、ナイトガードや噛み合わせのチェックが重要です。

 

Q42. 歯ぎしりで耳鳴りやめまいは起こりますか?

A.
歯ぎしり・顎関節の問題と耳の症状が関連している可能性はありますが、
耳鳴りやめまいには他の原因も多くあります。
耳鼻科・内科などと連携しながら、慎重に原因を探る必要があります。

 

Q43. 歯ぎしりがあれば、必ず顎関節症になりますか?

A.
いいえ。歯ぎしりがあっても顎関節症にならない方も大勢います。
ただし、負担が長く続くとリスクは高まるため、
・ナイトガード
・生活習慣の見直し
などでリスクを下げることが大切です。

 

Q44. 歯ぎしりは歯科と内科のどちらに相談すべきですか?

A.
まずは歯科で、
・歯・被せ物・歯周組織
・顎関節・筋肉
をチェックしてもらうのがおすすめです。
睡眠の質や全身疾患が疑われる場合は、

必要に応じて内科・睡眠外来などを紹介されることもあります。

 

Q45. 歯ぎしりと睡眠時無呼吸症候群は関係ありますか?

A.
直接の因果関係ははっきりしていませんが、

睡眠時無呼吸の方に歯ぎしりが多いという報告もあります。
いびきが強い・日中の眠気が強い場合は、

睡眠外来や耳鼻科での検査も検討してください。

 

北村歯科での対応・来院の目安編(46〜50)

Q46. どのような症状があれば、歯ぎしりで一度相談したほうが良いですか?

A.
例えば、次のような症状があれば、

一度ご相談いただくことをおすすめします。
・朝起きると顎がだるい・痛い
・歯がすり減ってきた
・詰め物・被せ物がよく外れる・割れる
・顎がカクカク鳴る・口が開けにくい

北村歯科では、これらが歯ぎしり・食いしばりによるものかどうかを含めて確認し、

必要な対策を一緒に考えます。

 

Q47. 初診ではどんなことを行いますか?(北村歯科の場合)

A.
北村歯科の初診では、
・問診(症状・経過・生活習慣など)
・お口の中の診察(歯・歯周・噛み合わせ)
・必要に応じてレントゲン撮影
・顎関節・筋肉のチェック
などを行い、現状の説明と、考えられる対策をご提案します。

 

Q48. 北村歯科では、かみ合わせを大きく変える治療は行っていますか?

A.
いいえ、現在は行っていません。
健康な歯を大きく削ってかみ合わせを作り直すような大規模な咬合治療は、リスクが大きく、後戻りも難しいため、当院の方針として行っておりません。

 

Q49. 北村歯科では、どのような治療・対策を優先していますか?

A.
北村歯科では、
・歯・被せ物・歯周組織の状態を把握したうえで
・ナイトガードによる保護
・必要な虫歯・歯周病治療
・生活習慣・セルフケアのアドバイス
といった、「今ある歯を守るための現実的な対策」を重視しています。
何でも「かみ合わせのせい」にして大掛かりな治療をするのではなく、

リスクと効果のバランスを説明しながら方針を決めていきます。

 

Q50. 自分の場合にどの程度の対策が必要か知りたいのですが?

A.
お口の状態や生活スタイルによって、必要な対策は大きく変わります。
「とりあえず様子見で良いのか?」

「今のうちにナイトガードを作った方がいいのか?」

などは、実際に拝見してからお話しするのが一番確実です。

来院が難しい場合は、
北村歯科の24時間質問ページ・AIチャット相談 から、

現在の症状や不安な点をお送りいただくことも可能です。

監修:北村秀紀(歯科医師)|横浜市鶴見区 北村歯科


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