セラミックブリッジ ジルコニアブリッジ

セラミックとは

広い意味でのセラミック

一般的に,お茶碗などの食器の様に

粘土を焼いて固めたものを

指します。

 

金属を溶かして固めたものは

セラミックではありません。

 

また歯科でよく使われる

ハイブリットセラミックは

ガラスなどの微粉末を

樹脂系のツナギで固めたのもですので

焼き物ではありませんので

セラミックに分類されませんが

名前が、セラミックという単語を使った

近代になって使われた用語で

セラミックからは除外した方が

良いかもしれません。

 

広義 狭義の解釈があり

その呼び名も、これといった規定がないため

わかりにくいかもしれません。

当方では、700~800度以上で

焼成、結晶化されたものを

セラミックと呼んでいます。

温度はプログラミングや

修理などの工程、一時、二次の焼成時

などによって異なります。

 

普通は陶磁器と行った言い方より

「せともの」と行った方が

なじみやすいようです。

 

メタルボンドなどに使われる材料

築盛時に ポーセレンと呼ばれる材料を

メタルフレーム上に築成して焼き付けます。

ポーセレンは磁器と呼ばれ

高温で焼成されます。

 

成分は長石が主なものです。

主にシリコン すなわちケイ素が主成分の

材料です。

 

当方ではポーセレン系の材料を

普通のセラミク

ジルコン系の材料を

ジルコニアと区別しています。

食器で有名な「ノリタケ」のお皿の裏には

「ファインポーセレン」と

バックマークが入っています。

 

広い意味では、ニアも

ポーセレンもセラミックですが

明確な規定がないための

便宜的にそのように分類して

呼ぶことにしています。

 

近年普及してきたジルコニア

北村歯科ではジルコニアの単体

作った歯を フルジコニアまたは

オールジルコニアと呼んでいます。

 

ジルコニアで作っフレームに

ポーセレンで築盛したものを、

「ジルコニアボンド」

 

金属で製作したフレームに

ポーセレンを築盛したものを

「メタルボンド」

と呼んでいます。

 

ボンドとは、金属上にポーセレンを塗布して

焼き付けると条件が整えば

強く接着する場合があり

「ボンド」という名前が付けられました。

 

多く知られていることは

  • 金属表面の凸凹に入り込んで接着
  • 金属酸化物と化学的結合
  • 分子間引力で結合

などと言われています。

 

 

ジルコニアフレームにポーセレンを築盛

焼き付けるとこによって

ジルコニア表面にポーセレンで

自然感を出したものが

ジルコニアボンドです。

 

当初はジルコニアとポーセレンの

焼き付けの問題が指摘されていましたが

ホットボンドなどの新しい技術が開発され、

この問題も現在では解決しています。

 

ケイ素系の材料をセラミック

北村歯科での呼び名で

セラミックと言えば、ケイ素系

ポーセレンを意味します。

 

有名なe.maxという材料がありますが

これも一つのセラミックです。

2ケイ酸系とよばれるガラスの一種です。

 

ジルコン系の材料をジルコニア

北村歯科ではジルコン系の材料を

ジルコニアと呼んでいます。

 

今までのブリッジの欠点

セラミックでブリッジをする際に

今までの材料では

  • 構造的な問題
  • 材料の強度的な問題
  • 外観の問題

などがありました。

 

メタルボンドの構造的な問題

メタルボンドのクラウン ブリッジは

金属のフレームの上にポーセレンを

築成して焼き付ける手法で

製作されています。

 

メタルボンドは症例をきちんと見極め

適切な方法で製作すれば

とても良い素材であって

現在でも主流の手法です。

 

しかしながら、構造上の問題で

金属フレームの上にセラミックを焼き付ける

てあるために、歯を大きく削らないと

セラミック、すなわちポーセレンの

厚みが薄いと、オペークという下地が見え

きれいな色が出ません。

 

もちろん破折の心配があります。

 

メタルボンドブリッジの弱点不良

 

写真の症例はメタルボンドブリッジの

セラミック部分が減り落ちて

金属が出てしまった例です。

セラミックの厚さが不十分だったり

単純な磁器のセラミック言い換えると

ポーセレンはそれほど強度に優れたものでは

ありませんので、台になる歯の形態や

設計をきちんとしないと

しばしば起こるトラブルです。

また、透明度があれば美しく作れるのですが

厚みをとるために大きく歯を削る

必要があります。

 

その1 典型的なすり減ったメタルボンド

 

その2 別の症例ですが

すり減ったメタルボンドを

ジルコニアに交換。比較画像

 

オールセラミック セレックブリッジの破損

セラミック系の修復物の破損で

しばしば起こるのが

セレックで製作した修復物の破損です。

 

セレックも最近ではジルコニアなどに

対応してきましたが

大きな欠点は、設計する術者のスキル

にあると思います。

 

また、陶材系では比較的強度のある

分類に属しますが、

陶材のみでは強度不足で

しばしば破損が原因で,来院する方がいます。

 

セレックブリッジの破損

 

セレックブリッジを入れて、

破損が原因で来院しました。

 

製作したところではなくて

他の歯科医院で修復を試みたそうです。

完全に空中分解しています。

 

除去のために、ブリッジを削りましたが

ここまで切削するのに一秒かかりません。

ブリッジの材料としては強度不足だと考えます。

 

セラミック系ではなくジルコニアのブリッジ

 

もしもブリッジを製作するにあたって

いちばん良い選択は?

と聞かれた場合

やはりジルコニアで

ブリッジを製作するのがベストだと思います。

 

特に奥歯に関してはこれがいちばんだと思います。

その際のいちばんの選択肢は

フルジルコニアブリッジが

いちばんのお勧めです。

 

 

ジルコニアの価格

 

歯科医師向けに、ジルコニアやemax

イーマックスのセミナーをしていた関係で

自院でのジルコニアの価格を安く設定して

それによって、どのような動きがあるか

試験的な意味を持った設定です。

 

ジルコニアブリッジの価格設定

この症例の場合には

前歯 38.000円 が1本

奥歯 32,000円 が4本で128,000円

5本の合計166,000円 税別

となります。

 

一般的な相場は1本10~15万円程度が

多いと思われます。

 

したがって

50万円~都内で75万円程度のようです。

 

フルジルコニアでブリッジをお勧めする理由

特に奥歯はフルジルコニアブリッジ

1番の理由は強度

2番の理由は精密な噛み合わせ

 

フルジルコニアでブリッジは

すべてデジタル化されたシステムで

設計、削り出しをします。

したがって、相対する歯との

かみ合わせなどが極めて正確に製作可能です。

また1/100ミリ単位でコントロール

する事が可能となります。

 

デジタル化での製作に関しては

下記のリンクをクリック

 

CAD/CAMによる補綴物製作のためのスクール開校

 

CAD/CAMでジルコニアクラウン制作 実際の行程


デジタル化の始まりは、ジルコニアやCAD/CAM冠の普及です。


模型からではなく、実際の患者さんの口腔内を


口腔内スキャンを使って、前歯ブリッジの製作

 

カラーでの設計 より進化したブリッジの設計 

 

実際の症例は下記にたくさんあります。

 

https://dr-kita.com/dental/2016.html

 

https://dr-kita.com/dental/2017-1.html

 

https://dr-kita.com/dental/2018.html

 

 

 

 

 


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