21世紀の歯周病に対する考え方は、ここから始まりました

死にますか?それとも歯を磨きますか?

「歯を磨かないと死ぬ?」

バカげた見出しに思えるかもしれません。

しかし……

 

米国歯周病学会は、

1998年に歯周病が

循環器系疾患や糖尿病および

低体重児出産の大きな

危険因子になっているという、

センセーショナルな論文を

新聞紙上で発表しました。

 

タイトルは

「歯みがきか、死か(Floss or Die!)」。

 

アメリカでは国家的規模で、1998年から積極的な「歯と全身の関わり」の研究や広報活動を進めており、その関係を裏付ける様々な事実が報告されています。

 

歯周病の主なる原因

歯周病の主なる原因は、

口の中に生息する嫌気性菌とよばれる

空気のないところに生存する細菌が

原因とされています。

この嫌気性菌と,

宿主すなわち「あなた」との間に起こる

免疫反応で発生する炎症物質が全身に影響を与え

脳 心臓 の病気や肺炎、流産早産 未熟児などの

数多くの病気の原因、誘因になっている事が次第に

学術的に証明されてきました。

 

お口の中には500~1500種類の

細菌が生息するといわれていますが

その種類、数、構成比率は

個人によって異なります。

 

細菌は主に、ある種の色素によって

「染色されるかされないか」

によって大きく大別されます。

 

染色されない菌を

「グラム陰性菌」とよび、

ほとんどが空気のないところでしか

活きられない嫌気性菌です。

 

したがってお口の中では、

空気のない歯周ポケット内に

生息しています。

 

これらの嫌気性菌はその周囲を

細胞壁とよばれるケースが

ある構造をしていますが、

この細胞壁はリポ多糖類という

物質で構成されています。

このリポ多糖類は内毒素とよばれて、

この内毒素は毒性が強く、

細菌が死滅してもその毒性は残ります。

 

また歯周病原因菌の中には、

タンパク質分解酵素をもつのや

繊毛によって歯周組織を破壊することによって

歯周病を増悪させる細菌もあります。

 

細菌軍は、協力して歯周組織ばかりではなく

全身の組織を破壊することに関与しているのです。 

 

歯周病と心臓疾患・脳血管疾患

心筋梗塞や脳梗塞などは、死に至る可能性のある病です

その点をよく考えなくてはなりません。

 

狭心症・心筋梗塞

動脈硬化よって血管が狭くなったり、

ふさがってしまい心筋が部分的に

死んでしまうことにより心臓に不調をきたす疾患です。

血管内に発生するプラーク

動脈硬化は、

食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が

大きなリスクになるといったことは

誰でも知っていることですが、

歯周病原因菌などの細菌感染も

発症に大きく関与していることが

近年知られてきました。

 

歯周病原因菌などの刺激により炎症が起こり、

それに伴いTNF-α

などの炎症物質が出現することにより

動脈硬化の原因となる 沈着物-プラークとよばれる

が血管内部にできる事により血液の流れは悪くなります。

 

沈着物が原因で血の塊が出来ると、

血管の細いところに詰ままりますが,

それを医学的には梗塞とよびます。

血管が詰まることにより、

その血管から

栄養や酸素を補給されている部分が

死に至り部分的に臓器の破壊が起こります。

 

脳梗塞

心筋梗塞とメカニズムは

ほぼ同じと考えて良いと思います。

 

脳の血管にプラークが 詰まったり、

血の塊やプラークが脳血管が詰まる病気です。

歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞の

リスクが高いといわれています。

 

歯周病と糖尿病は相関関係

歯周病が悪くなると

糖尿病も悪化する 

 

逆に 糖尿病が良くなると

歯周病も良くなる

という相関関係が明らかになってきました。

 

また歯周病原因菌による

全身に波及する炎症は、

インシュリン抵抗性

(インシュリンが分泌されても効果が出ない)

を増悪するというデータがあります。

 

歯周病は糖尿病の誘因ではなく、

相互関係のある原因の

1つと考えられる様になりました。

 

 

お口の中のお手入れは

日々自分でやらなければならないことですが、

自分だけではできない事もあります。

髪の毛は毎日自分で洗髪 シャンプーするのですが、

髪の毛を自分で切るのはやや困難な理由から、

美容院 床屋さんなどで、髪の毛を切るのと同じように、

半年に一度は歯科医院でお手入れをしましょう。

全身の健康に歯科ができること

 

 

 

画像は歯周病の急性発作

 

その他多くの情報は下記を参考にすると良いでしょう

 

近年の研究が分かる動画

 

サンスター財団の

口腔の健康と全身の健康の深いかかわりに関して

 

専門的な文章ですが、図を見るだけでもわかる

 

Oral-B

オーラルヘルスと全身の健康

 

 

 


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