【2020年6月9日 10:16 PM更新】
前歯2本で全体的な外観を修正 通院に2回の簡単な症例
非常事態宣言後は簡単な処置から開始
基本的には、削って直すことには止めるように、説得します
この患者さんの場合には、ご自分の前歯の状態が
長い間のコンプレックスで、どうしてもやってみたいという
ご本人の強い意志を尊重することにしました。
先ずは診査をしてチェック
中心位置
かみ合わせがズレているのは
左右の顎の動きで長い間に変形しているからです。
左右のバランスは、片側だけが下に落ちた状態です。
咬合状態
長期にわたって、前歯で噛む癖が強く
前歯の先端で噛む癖があり
それにより咬耗しています。
この様な方は、下顎の前歯が奥歯より
突出した歯並びとなっている場合が多いようです。
この状態では奥歯が噛んでいません。
治療開始
まずはバランスを取ります
生活歯 すなわち神経のある歯ですので
切削量に制限があります。
ジルコニアクラウン装着に備え
完成時のバランスをあらかじめ想定しながら
切削してゆきます。
切削の目安
削りすぎもダメ 薄すぎるときれいな前歯ができない
前歯のジルコニアは、ある程度の厚さがあると
透明感が生きてくるので
1.5㎜を基準に削合してゆきます。
この場合には勘に頼らないで
シリコンで「ガイド」を製作して
錯誤してゆきます。
設計時の垂直 水平
目安をコア上に記録
人間の顔面は左右対称出ではなく
ズレているように見えますが・・・・
切削後の状態
患者さんは無麻酔ですが痛くない範囲で削っています。
方向的な問題がよくわかります。
これを「歯軸方向」と呼びます。
歯肉の下までも、歯肉整形をしましたが
しばしば投稿される「水かけられた」状態の
抗菌力のある電解水を利用して
冷却水をふんだんに使用していますので
歯肉の
出血 痛み、もほとんどありません。
次亜塩素酸水にて止血、収斂
何かと話題の次亜塩素酸水を使って
止血、消毒 消炎を行い、その後に
形を取ります。
いよいよ技工物完成
大いに修正を聞かせているので、きれいな歯並びになりました。
マルチレイヤ- ジルコニアクラウンです
裏側からみると レイヤ-(層状)がよくわかります。
歯茎の部分は色が濃く、先端は透明度があります「。
装着 しました。
例によって、仮歯の影響で歯肉が少し炎症を起こすのと
歯肉が遊離しますので、ジルコニアクラウンとの間が
少し開いています。
一週間ほどで、歯肉とジルコニアが融合します。
この後お口の中で修正をします。
目と 鼻と 口元 に合わせて修正
笑顔の状態で顔面に合わせる
振るジルコニアの場合には、
ジルコニアと天然歯が混在して
並べた場合には、多少の違和感がある場合があります。
その点は妥協が必要ですが、
この症例の場合には、患者さんはとてもご満足
とのことでした。
通院は2回 いつもなら目をつぶってもできるレベルですが
新型コロナウイルス感染防止対策のために、身動きがとれません
最近は、このようなケースの場合には
話題にしないのですが、
感染防止のために、院内はまるで「野戦病院」状態です。
ガレージより感染防止機器を多く移動させたので
院内はかなり手狭なうえに、防護の関係で
身のこなしが悪くなり、視界もあまり良好ではありません。
もう、元には戻れないことを考えて
少しづつ軌道修正をしながら
体制を作ってゆきます。
オーバーな表現ですが、緊急事態後は目をつぶってもできる症例から
とりあえず簡単な症例から始めています。
この症例の通院回数
初回、診査 検査 画像検査
2日目 支台歯形成 印象
3日目 制作物装
この症例の自由診療総額
●ジルコニアクラウン前歯 38,000円×2本
前へ:« クリスタルブライトニング に関して
次へ:歯ぎしりで ガリガリになってしまった、前歯の修復 »