【2025年10月20日 4:44 PM更新】
概要
最近はあれれ!! と頭をかしげるような
転院の患者さんが来院します。
どんな仕事も商売なので、やむおえないことも
多いのですが、最近の歯科事情を反映していると思います。
この症例も解決すべき問題はかなりあります。
制作中
インビサライン アライナー矯正終了後 崩れたプラスチック冠をジルコニアに
歯列矯正の保定中 維持装置(アライナー)が入っている時のジルコニアクラウン
慎重に術前審査をしながら計画を立てます。
まずは下顎から診査
インビサラインのマウスピースが入っています。
この状態で奥歯をジルコニアに交換するのは
難題です。
かぶせ物を交換した場合には
この維持装置が使えなくなる場合があるので
維持装置を作り直す必要の可能性があります。

左下
プラスチック冠 おそらくcad/cam冠
かもしれません。
歯と歯はお互いに接触しなくてはなりません。
「コンタクト」と言って歯科では重要視される
状態で、適切なコンタクトが歯周病や虫歯、
咬み合わせなどに関与しています。

右下
同じくコンタクトしていません。
cad/cam冠はすぐに減るので
お口の中を大切に思いう人は、入れないほうが
良いと思います。

咬み合わせ診査
かなり深い過蓋咬合です。(咬み合わせが深い)
せっかく大金をかけて矯正したのだから
この点も対応してもらえばよかったのですが、
これはやむない事例かも。
気になる点
●過蓋咬合
●重度の歯ぎしり
●左右不対象
●前歯の摩耗部分にレジン充填

かなりの歯ぎしりで、前歯がバリバリに削れています。
左右不対象が気がかりです。
今後も歯ぎしりを続けるでしょうから
このまま崩れてゆくリスクが高いと思われます。

下顎の前歯にレジン充填
このWEBでも再三指摘していることですが
歯ぎしりですり減った前歯の先端に
レジン充填をすると減りが加速します。
矯正のマウスピースをしているので
減りは少ないのですが、マウスピースなしでは
あっという間に吹き飛ぶリスクがあります。

これが保定装置??なのか?? リテーナーにアタッチメント
アタッチメントは矯正途中につけるもの、矯正が終われば除去
マウスピースと、歯がきちんと適合していません。
マウスピースに凸状の形になった空間がありますが
これは、アライナーで歯を動かすために歯の表面に
「アタッチメント」を作ることがあります。
アタッチメントの跡があるということは
矯正中のアライねーでは?という疑問が残ります。

人工知能に聞い見ました。
これは想像ですが・・・
これはリテーナーではなくて、矯正途中のアライんだーだと
もしもそうならば、矯正途中に戻れ・・・ということです。
左側のcad/cam冠をジルコニアクラウンに交換
激しい歯ぎしりでCAD/CAM冠が
大きく摩耗しています。
そのため歯と歯の間に隙間ができています。

ジルコニアクラウンに交換

左側のCAD/CAM冠を除去してジルコニアを制作
cad/cam冠などのプラスチック関係の
かぶせ物は、歯肉に炎症を起こす場合がほとんどです。


両側の摩耗したCAD/CAM冠を
ジルコニアクラウンに交換できました。

続く
矯正後 過蓋咬合と歯ぎしり もう少し矯正で補正してくれれば
過蓋咬合も歯列矯正で補正できたはず 決して失敗ではないが
過蓋咬合ですので、下の歯に上の歯がかぶさり
下の歯が見えません。
インビサラインでは過蓋咬合(オーバーバイト)
に対応しています。

歯ぎしりに関する考察
下顎前歯の先端は歯ぎしりで大きく摩耗している
●歯の長さ40%が失われている
●先端がレジン充填されている–やらないほうがいい治療
●レジン充填で歯の切端を充填すると、
咬合圧力で吹き飛ぶリスクが高い
(この症例ではリテイナーが入っているので先端は割れにくい)

上顎前歯
激しく摩耗している
顎の動きで左右非対称に摩耗しているの

過蓋咬合なので上顎前歯の内側の摩耗が激しい


歯並びが左右非対称

ここまで治療して終わりかった思ったが・・
初診時の患者さんの主訴には対応したが・・・
続く
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