【2020年10月9日 11:57 AM更新】
症例の概要
1.割れた 外れた と問題の多いCAD/CAM冠ですが
健康保険外の自由診療となるジルコニア冠と
比較する機械ができたので比較。
2.CAD/CAM冠が割れたと来院された患者さんの
強力で、一本をCAD/CAM冠
もう一方をジルコニア冠で制作。
3.CAD/CAM冠とジルコニア冠では
見た目は似ているものの、実際問題として
「紙コップと陶磁器のマグカップほどの違い」
がある、国際的には仮歯としての扱いになると
思われる。
問題の多いCAD/CAM冠とジルコニア冠を比較しましました。
CAD/CAM冠が外れた 割れたと多くの方が来院しますが
これは、業界全体の問題だと考えます。
キャドカム冠が割れた、外れたという理由で
来院される方が多いのですが、
特に問題になるのは
CAD/CAM冠が二本並んで入っている例です。
キャドカム冠が2本外れたと来院
この方の場合には他院で
短期間に壊れた 外れたを繰り返して
困っれ来院されました。
実験的に一本はジルコニアで
もう片方はキャドカム冠で制作しました。
どちらがキャドカム冠?ジルコニアクラウン?
同一のプログラムで制作
ミリング(削りだしの段階で)で
キャドカム案とジルコニアクラウンに
分けて作りました。
どちらもA3という色を指定しましたので
メーカーで製造された
製品ですので
近い色をしています。
見た目は似ていても
ジルコニアとキャドカム冠は、天と地ほどの違いがあります。
拡大画像
ジルコニアは
強度 耐摩耗性 硬さ 丈夫さ
特に 精度 は 別次元です。
見た目は似ていますが、物性は天と地の差があります。
強度 制度 まったく異なります。
普通のコップと紙コップほどの違いがあり
耐久性はもちろんのこと
削りだし、仕上げはキャドカム冠は
ものすごく楽です。
それほどキャドカム冠はあいまいな材質です。
本来だったら仮歯の材料と考えるべきキャドカム冠
仮歯の寿命は高精度の仮歯で一年。
簡単なもので一か月と考えるべきです。
2020年9月より前歯に
キャドカム冠が健康保険適応になりましたが
複数のキャドカム冠を装着したことを
想像すると、かたっぱしから割れた 外れた
というトラブルが起こることが措定できます。
院内制作のキャドカム冠は 破損防止の対策をしています。(犬歯)
キャドカム冠ミリング直後
マージン(境目)を厚く
オフセットを取って制作してあります。
しかし、どう転んでも
キャドカム冠はキャドカム冠です。
前歯の材料は層状に色がついています。
大臼歯(奥歯の大きな歯)
cad/cam冠はおすすめではありません 2024年追記
やむなく入れる材料です
海外事例などをを参考にしても
仮はの材料として考えればよいと思います
●脱離しやすい
●破折しやすい
●摩耗しやすい
などが考えられ、今後普及するに従って
お口の中がぼろぼろになっている事例が
多くなると想定できます。
CAD/CAM冠の健康保険の負担額は
型どりと装着を合わせて10,000円ほどかかります。
(前歯 大臼歯は12,000円ほど)
健康保険は70%は公費での負担です。
公費負担がなければ100%自払いになり
10,000×3.3=33,000円ほどになります。
当方のジルコニア奥歯の価格は32.000円ですので
公費の補助がない時と同じほどの負担と
考えればよいと思います。
自費診療のジルコニアとCAD/CAM冠では
原価などがまったく違いますので
当方ではジルコニアクラウンのほうが
安価な設定となっています。
2024年追記
CAD/CAM冠 キャドカム冠を多数入れた方が
割れた、壊れたで多く来院しています。
CAD/CAM冠とジルコニア冠では、似て非なるものです。
CAD/CAM冠が健康保険に導入されて事で
これからも大きく普及することによって
多くの人が装着することになりますが
耐久力もなく、摩耗 劣化などにより
多くのトラブルが生じることが予想されます。
日々少しずつ劣化 摩耗するので気が付かないうちに
上下の顎間隔が狭くなり咬合異常や、
反対側の歯が挺出するなどのトラブルが
想定されます。
所詮仮歯の材料ですので
可能な限り他の修復物を選ぶべきだと考えます。
金属価格の高騰により、
健康保険での、貴金属の使用が困難になってきたために
導入された朱副材料ですが、
金属冠では、収益性が低いために
これからもCAD/CAM冠での修復が主流になるでしょう。
対照的に、多くの「冠」が一万円単位にの
技工料金になったため、
歯科技工所が大幅に収益を伸ばしたところが
出現したため、今後は
一部の歯科技工所が天下を取る時代です。
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