【2024年6月10日 1:02 PM更新】
概要
レーザー治療息は「器具」です。
工作や日曜大工の時には
工具箱から必要な工具を選んで
使うのは当たり前のことです。
電話で「レーザー希望」という方が
しらっしゃいますが、
工具箱のトンカチを使う目的で
ホームセンターで商品を選ぶ人は
いないと思います。
レーザー治療は診療の補助器具です。適応を考える
上手に使えば、神器にもなりうる
海外からの患者さんです。
水平に埋伏した親知らずを抜いてほしいとの依頼
一緒に外科行き、抜去をしました。
困ったことは埋伏した親知らずと
最後臼歯の接触点に虫歯がありました。
矢印が虫歯になっている箇所
抜去後この箇所の虫歯処理が必要ですが
ここの部分は歯肉に埋もれ、また器具が絶対に入らない位置なので
治療するには、歯の上の部分から根先端方向に
歯を削っていかなくてはなりません。
また神経に非常に近接した部分なので
痛みなどの症状が出た際には、歯の神経を取る
抜髄処置 が必要になります。
抜去後の創面がある程度修復した段階で
最初は「炭酸ガスレーザー」で歯肉処置をして
その後「ND:yagレーザー」で
虫歯を固める処置をしました。
画像上側が奥側、ミラーでないと見えない位置で
器具も入りません。
ここにレーザファイバーを屈曲して
歯の根面のう蝕処置をしました。
海外からの患者さんなので
友人の歯科医師に見せたいということで
撮影した 確認レントゲン です。
「レーザーによる再石灰化」と
画像に文字入れをしました。
再石灰化してきて虫歯の透過像は消えましたが
通常ならこの部分は充填処置が必要となりますが
器具が入りませんので充填はできず
この部分を常に清潔にしておかないと
虫歯は必ず再発します。
抜髄処置をして根管治療をする時間がなかったので
これが最良かと判断しました。
通常の処置ではこの後、タービンで歯を切削して
修復物を作ったり、充填処置をするので
レーザー単独で虫歯処置は終了とはなりません。
抜髄処置を回避するためのレーザー治療
神経を取らないためのレーザー
自由診療でセラミックご希望の場合に充填材を除去したら
虫歯が出てきたが、これを削ると神経まで到達するので
レーザで虫歯処置をしました。
詳しくは下記のリンク オールドページ
https://dr-kita.com/dental/yag/yag2.html
レーザ治療の主義 (このページの器具はすでに入れ替えになって今は新しいものに)
https://dr-kita.com/dental/yag/yag3.html
各種レーザー治療の応用
根尖病巣への応用
https://dr-kita.com/dental/case/rz/rz2.html
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