【2024年9月19日 10:57 AM更新】
概要
歯が痛いと来院する方で
時々歯や歯根に亀裂がある例があります。
歯に亀裂が入ると、亀裂線から感染して
炎症や痛みが出るリスクが高くなります。
亀裂線が広がわっらいように
リングなどを制作して
修復物をつくなどしても
後々炎症や痛みが出るリスクは高くなります。
なぜか夏以降に続けて
歯の亀裂の方が来院しています。
歯や歯根に亀裂が入った例 予後が悪い
1.歯の左右に亀裂が入っている場合 保存して修復した
根管治療をしてありますが
亀裂線が変色をしています。
これは亀裂線が感染源となっている目安となります。
2度目の来院
根管内をキレイ炎症が収まるのをまで
治療しました。
亀裂線が歯の左右に走っています。
前後に分断する形で亀裂が入っていますが
もしも歯根まで亀裂が入っていなければ
この場合には前後に歯を二分割する
歯根分割で保存するのが一般的です。
2.やや複雑に亀裂が入った例 とりあえず保存して予後観察
奥側に2か所 手前側に一か所
Yの字型に亀裂が入っています。
角度を変えて確認しないと
亀裂線は認識できないことがあります。
やはり亀裂線が着色しています。
これは感染の目安で、保存が困難なことを示しています。
歯根にも亀裂が複数入っているので、
修復後炎症をおこすリスクが高いと想定できます。
3.激しい歯ぎしりで、単独根の歯に亀裂 突然の激痛
神経のある歯に亀裂が入りますと
突然激痛に襲われます。
激しい歯ぎしりで、エナメル質が消失し
黄色い象牙質が露出していまあのす。
ここまで減ると、急激に歯のすり減る速度が加速して
あっという間に歯がすり減ってゆきます。
この状態では強度が劣るために
亀裂が入るリスクは高くなります。
手前の小臼歯にはレジン充填がありますが
これも簡単に崩壊する可能性があります。
歯ぎしりで、奥歯の上の面がペタンコになっているのが
よくわかります。
神経処置開始
これも角度を変えて
亀裂が入っています。
通法に従って処置すれば保存可能で
クラウンを制作することができると思います。
この場合には、周囲の歯を含めて
上下左右が歯ぎしりで大きく削れてきているので
強固で滑らかな材質の歯を、最低でも奥歯3本制作して
歯ぎしり対策するのがお勧めです。
4.微妙な亀裂でも、歯が突然激痛に
5.銀歯が痛いと来院
レジン充填 インレーなど
一つの歯に多くの修復物や、虫歯治療を何度もすれば
歯の部品点数が多くなるために空中分解のリスクが高くなります。
こういった場合には、
強固なクラウンを制作するのがお勧めです。
銀歯の下はレジン充填
保存はかなり困難だが
歯を分割してかぶせ物を作れそうです。
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