2024 スタート この人はやってあげようと いい人シリーズ


【2024年1月17日 6:27 PM更新】

概要

虫歯が連続して並んでいる状態です。

一見すると抜去して入れ歯の症例ですので

ほとんどの歯科医院は入れ歯を推奨すると思います。

 

けど、やってあげたい

と思うような人でした。

期間はおそらく半年以上です。

すでに他院で2本自由診療で歯を入れたそうですが

犬歯が見えていますが、正常の長さの犬歯ではありません。

きちんとした歯を入れるために、崩壊した上下関係を

復元して、つぶれてしまった顔面を引き延ばさないと

歯が入るスペースがありません。

 

歯として機能しないものを自由診療で患者さんに

費用負担させるのは、個人的には

あまりいい事とは思えません。

当院でいうところの「いい人」は

ああだ こうだ!

と言わない人です。

ああだ こうだ!という人の言うがままに治療すると

その人は人間とは思えない状況になってしまいます。

すべてに近い歯に根管治療とかみ合わせの咬合挙上

ネットを見て歯科医院院に行き、わけもわからず契約書にサイン

無口だけど いい人です。

初診時カウンセリングの時に

「ネットを見て歯医者に行ったけど、訳わからず契約書にサインした」

とのことでした。

キレイかつ、歯として機能するものを入れるには

「時間がかかる」とお話したところ

それでも良いとのことでした。

「時間を掛ければ復元出来て、以前よりもっともっとキレイになる」

とおはなししたら、顔を赤くして涙ぐんでいました。

 

 

まずは根管治療から。

大原則通りに、最初に奥歯を入れるために

根管治療開始

長期間にわたる虫歯の刺激で

髄腔が二次象牙質になっています。

最初に左側の奥歯の土台を製作するために

小臼歯 大臼歯の根管治療開始です。

 

 

 

1時間~2時間のアポイントを10回近くとって根管治療

しかし一見して何をしたのか

理解できないかもしれません。

左右中間部分の小臼歯に、土台となるファイバーコアを装着

上下の位置関係を確立しました。

 

ファイバーコアによる上下の位置を決め

正面

上 4本 下4本

 

ジルコニアクラウンで、部分的なかみ合わせを作る

 

ここまで3か月。

売っているものを並べるわけではないので

簡単にはいきません。

前側の奥歯を入れて、上下の位置関係を決めました。

下4本

上4本

 

またまだ続く

下の土台(ファイバーコア)が入りました。

一回のアポイントを一時間すつとってやってきても

ここまでできるのに半年。

かなり手間がかかりますが、ご本人は何も言わすに

熱心に通院していただいているので

ここまでたどり着きました。

2024年5月末

技工物完成

 

歯医者というのは五円玉の穴の中での攻防をする仕事

下顎前歯装着

 

根管処置を中心に毎回1時間のアポイントを取り

最低限の奥歯を作りながら治療しましたが

ここまでたどり着くには約6か月かかりました。

毎回、毎回、何も言わずに熱心に通っていただきました。

ああだ こうだ!とは言わずに、

お任せいただいて感謝です。

次は上顎前歯の根管処置に入ります

ここまで、7か月かかっています。

 

下顎前歯がそろったところで

奥歯の咬合関係を確認して、上顎前歯の制作に入ります。

 

ファイバーコア装着

この後上顎前歯のジルコニアクラウンが入ります。

 

北村歯科WEB内検索

 

 




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