昔の歯医者は、痛くなってから行く場所でした。
しかし今は、世界的に
「虫歯・歯周病をできるだけ発症させない」
「悪くなる前に食い止める」考え方が主流になっています。
北村歯科でも開院以来、
治療だけでなく予防・メンテナンスを重視してきました。
このページは、そんな当院の考え方をまとめた
予防歯科の総まとめガイドです。
【結論】予防歯科でまず知っておいてほしいこと
- 虫歯・歯周病は生活習慣病に近い病気で、完全にゼロにはできなくても「進行をゆっくりにする」ことができます。
- 治療が終わってからが本当のスタートで、定期的なメンテナンスが歯の寿命を大きく左右します。
- 歯石取り・クリーニングは「1回やれば終わり」ではなく、定期的に続けてこそ意味があります。
- 子ども・大人・高齢者では、予防のポイントやリスクが少しずつ違うため、人それぞれのプランを考える必要があります。
- このページから、歯周病総まとめ・歯ぎしり総まとめ・虫歯治療FAQ・クリーニング関連ページなどへもアクセスできます。
【このページでわかること】
- 予防歯科とは何か(「治療中心」から「メンテナンス中心」へ)
- 北村歯科で行っている予防の内容(検診・クリーニング・PMTCなど)
- 子どもの予防(仕上げ磨き・フッ素・シーラント)
- 大人の予防(歯周病・歯ぎしり・生活習慣との関係)
- 高齢者の予防(残っている歯の管理・誤嚥性肺炎の予防)
- 予防歯科に関するFAQ・関連ページへのリンク
予防歯科とは?「痛くなってから治す」からの卒業
予防歯科とは、簡単に言うと
- 虫歯や歯周病ができるだけ発症しないようにする
- できてしまったとしても早期に見つけて小さく治す
- 治療した歯や残っている歯をできるだけ長く使い続ける
ための歯科医療です。
患者さんの立場から見れば、
「痛くなってから治療に行く歯医者」から
「トラブルが起きないようメンテナンスに通う歯医者」へ
というイメージの変化です。
虫歯や歯周病を完全ゼロにすることは難しくても、
定期検診とクリーニング+毎日のホームケア
で、進行スピードをかなり遅らせることが期待できます。
子どもの予防歯科:仕上げ磨き・フッ素・シーラント(子どもは対応していません)
子どもの歯は大人の歯に比べて柔らかく、虫歯の進行も早いのが特徴です。
そのため、
- 仕上げ磨き
- フッ素塗布
- シーラント(奥歯の溝を埋める処置)
などを組み合わせて、むし歯のリスクを下げていきます。
仕上げ磨きのポイント
乳歯の時期〜生え替わりの時期までは、
お子さん本人の歯みがき+大人の仕上げ磨きが基本です。
- 夜寝る前の仕上げ磨きは可能なら毎日
- 嫌がる場合は短時間で「ここだけは」の優先順位を決める
- 寝かせ磨き・頭を固定する工夫なども大切
「子どもの仕上げ磨きのコツ」
をまとめたページがあれば、このハブからリンクしておくと便利です。
(当院では子供の患者さんが皆無なので対応できませんが)
大人の予防歯科:歯周病・歯ぎしり・生活習慣との付き合い方
大人の予防で中心になるのは、歯周病と虫歯の再発をどう防ぐかです。
歯周病との付き合い方
歯周病は一度進行すると、完全に元に戻すことは難しい病気です。
だからこそ、
- 定期的な歯周ポケット検査
- 歯石取り・ルートプレーニング
- 噛み合わせのチェック
を続けることで、「今より悪くならない状態」を維持することが大切になります。
詳しくは「歯周病の総まとめガイド」へのリンクを用意しておくと、
理解が深まりやすくなります。
歯ぎしり・食いしばりとの関係
強い歯ぎしり・食いしばりがあると、
- 被せ物や詰め物の破損
- 歯のすり減り・ヒビ・欠け
- 歯周病の悪化
など、予防とは逆方向の力が常にかかります。
必要に応じて
ナイトガード(就寝時のマウスピース)を併用することで、
歯や被せ物を守ることができます。
歯ぎしり・食いしばりについては、
「歯ぎしり・食いしばり・かみしめの総まとめガイド」
へのリンクをこのページから案内しておくとつながりが良くなります。
高齢期の予防歯科:残っている歯をどう守るか
高齢になると、
- 唾液の量が減り、虫歯・口腔乾燥のリスクが高まる
- 手先の細かい動きが難しくなり、磨き残しが増える
- 飲み込みの力(嚥下機能)が弱くなる
などの理由から、これまで以上に定期的なプロのケアが重要になります。
また、誤嚥性肺炎の予防という観点からも、
口腔内を清潔に保つことは非常に大切です。
「今ある歯をどう守るか」
「どこまで治療をするか」
「義歯やブリッジのメンテナンス」など、
ライフステージに合わせた予防・治療のバランスを一緒に考えていきます。
定期検診の目安と、北村歯科での予防の流れ
通院の目安
- 虫歯・歯周病のリスクが低い方:6ヶ月に1回程度
- 歯周病治療後・リスクが高い方:3〜4ヶ月に1回程度
- 歯ぎしりが強い方・被せ物が多い方:状態に応じて相談
予防通院の基本的な流れ(一例)
- 問診・前回からの変化の確認
- 虫歯・歯周病・噛み合わせのチェック
- 歯石取り・クリーニング・必要に応じてPMTC
- ブラッシング・ホームケアの確認とアドバイス
- 次回のメンテナンス時期の目安をお伝え
予防歯科に関連するページ・カテゴリ
- 歯周病の総まとめガイド 死にますか?それとも歯を磨きますか?
- 歯ぎしり・食いしばり・かみしめの総まとめ ナイトガードと歯の守り方
- 歯周病治療 FAQ 50問(北村歯科 / 鶴見)
- 虫歯治療 FAQ 50問(仮詰め・神経の治療・詰め物のやり直しなど)
- 歯のクリーニング・定期検診について(保険でできること・できないこと)
- 子どもの仕上げ磨きのコツ
予防歯科に関するよくある質問
Q1. どのくらいの頻度でクリーニングに通えば良いですか?
A. 目安としては、3〜6ヶ月に1回の定期検診・クリーニングをおすすめしています。
歯周病のリスクが高い方・被せ物が多い方・歯ぎしりが強い方は、もう少し間隔を詰めたほうが安心なこともあります。
Q2. 保険のクリーニングと自費のクリーニングは何が違いますか?
A. 保険診療では病気の治療(歯周病の治療)を目的とした歯石取り・クリーニングが中心になります。
自費の場合は、より時間をかけたPMTCや着色除去、機械や薬剤を使った追加のケアなど、
内容を広げて行うことができます。詳しくは実際の診療でご説明します。
Q3. 歯を治療したら、もう予防は必要ないですか?
A. むしろ治療が終わってからの予防がとても重要です。
被せ物や詰め物の周りには、どうしても汚れがたまりやすくなります。
定期的なメンテナンスを行うことで、
やり直しの回数を減らし、歯の寿命を延ばすことが期待できます。
Q4. 子どもの仕上げ磨きは何歳まで必要ですか?
A. 個人差はありますが、だいたい小学校高学年くらいまでは大人のチェックが必要だと考えています。
早い段階で「自分で上手に磨ける子」もいれば、中学生になっても磨き残しが多い子もいます。
定期検診の際に、磨き残しの様子を見ながら一緒に考えていきましょう。
Q5. 歯ぎしりや食いしばりがあっても、予防歯科で何かできますか?
A. 歯ぎしり・食いしばりがある場合、ナイトガード(マウスピース)の併用や、
被せ物の高さ・噛み合わせのチェックが重要になります。
定期検診で状態を見ながら、「どこに負担がかかっているか」を確認し、
必要に応じて調整やナイトガードを検討していきます。






