【2021年4月21日 2:47 PM更新】
根管処置を放置して充填してある例です よくあることです。
根管処置は歯科診療で最も面倒な処置です。
レジン充填後の歯が痛いと来院
この画像を見て、最初に考えることは
レジンの薬品毒による、歯髄の壊死・壊疽です。
一般的には根管処置のしてある歯には
この様な修復がしてありません。
歯髄壊疽を想定してアクセスオープニング
根管処置の跡が見えません。
さて・・・器具で根管にアプローチすると指に感じる
抵抗感がおかしい・・・・何かあると・・引き抜いてみると
綿栓・・・綿が入ったままです。
綿栓を引く抜くと、根尖より黄色い膿が噴出してきました。
歯根の先端には、膿がたまるスペースがないため
内圧による激しい痛みがあります。
引き続き処置を続けると、もう一本出てきました。
この状態で、激しい内圧の下がるまで待ちます。
根尖からは血交じりの膿がどんどん出てきます。
何度も洗浄を繰り返し、内圧を抜いてゆきます
この後、根管内に貼薬して、オープン・解放処置をして
抗生物質・消炎鎮痛剤を処方します。
この症例の場合はあまりにも「かわいそう」です
処置が遅れると、顔面が腫れあがり
患者さんは大変な苦痛を味わうことになります。
何事も、見えないところが勝負どころです。
参考事例
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