たまには業界の困ったお話


【2022年8月2日 12:29 AM更新】

歯科業界で、恐れられ手いること

歯医者が恐れていることですが

最終的にはその付けは国民に

画像はごく普通の健康保険の

メタルクラウンです。

ちょっと前ならば、当たり前の

修復方法でした。

 

 

しかし最近は歯科医もこの修復物を入れません。

この金属は金銀パラジウム合金という合金です。

金が12% 銀が50% パラジウムが20% 

 

現在の相場は 

 

パラジウムが5500円/g前後

金5,000円/g 前後です。

 

極めて高額になり、この金属が経済的理由で

使うのが困難になってきています。

合金にして販売されるときは

それぞれの相場に製品として

利益が上乗せされる上に

消費税がかかります。

 

このメタルクラウンは、一般的な大きさですが

2.6gです。

金属を溶かして鋳型に流し込み

それを切断、最後研磨すると

目減りします。

制作時には損失するわけです。

その損失と、歯科技工所での製作費用を

加えて、消費税を加えると

クラウンの原価が10,000円を超えようと

している勢いです。

 

したがって健康保険での

診療報酬も若干追従はしているものの

これらを補填するほどには

なっていないのが現状です。

 

メタルクラウンが使えないならば

プラスチックで代用するのですが

これがまたトラブルの元になる

プラスチックというよりも

強化レジンを使ったCAD/CAM冠

というのが保険に導入されましたが

これが、脱離や破損のトラブルになることが

多いようです。

 

また、患者さん負担も小臼歯(小さな奥歯)

で7000円とあまり安くありません。

 

また、材料も一部メーカーの政治的努力により

安くはありません。

 

製作にあたっては、歯科技工所では

この設備を導入するにあたって

ワンセット1000万円。

しかし、良く壊れるので

バックアップとしてもう一台

合わせて2000万円ほどの出費が必要となり

さらに、所有しているだけで

ライセンス料とうのが年間に

一台あたり40~50万円かかります。

 

さて、どうすれば良いでしょうか?

なかなかその回答は見つけにくいのですが

歯科業界 患者さん 

双方にとって頭の痛い問題です。

 

当院ではCAD/CAM冠をやっていません

これをやるには届け入れが必要ですが

やっていない理由がこれです

 

あらかじめ想像はしていた事ですが

やはりそうなったか・・・

 

現在記事としてまとめています。

当方で保険のCAD/CAMを行わない理由はこれです。

 

2022夏 追記

金属の価格が、感覚として・・昔の10倍となり

金属修復での個人負担が極めて高価になっています。

現在では、無髄歯に関しては

特殊な工夫、設計をして「外れる 割れる」が

起こらない工夫をして対応しています。

また、CAD/CAMのインレーも保険導入になったので

CAD/CAM冠での対応をしています。

 

社会事情により導入になった素材なので

お勧めできるものではありませんが

やむなく製作しているのが現状です。

この様な材料での修復物の制作は

先進国でもあまり事例がないのですが

国際的な見地から「仮歯」の材料という

位置づけだと思います。

 

参考ページ

ジルコニアとCAD/CAM冠の比較

 

 cad/cam 冠(キャドカム冠)の破損で来院

割れたと来院するが多いCAD/CAM冠のトラブル

 

 

 

★より詳細な情報や症例は 2019年特設ページ こちら

https://dr-kita.com/dental2/

 

★細かな情報はブロトップから

http://dr-kita.com/wp/blog

 

 




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