【2018年12月17日 9:54 PM更新】
久々のジルコニアネタですが
フルジルコニアの色に関して
当院では、一般歯科医院ではあり得ないほどの
ジルコニアのサンプルを製作しました。
現在のマルチレイヤーになって
かなり順調にいっていますが
フルジルコニア選択の大きな条件として
*今までの材料 プラスチックや金属は入れたくない
*金属アレルギーの心配のない材料を選びたい
*硬くて丈夫な材料で修復したい
*長持ちする材料で修復したい
などが列記できますが、
いちばん肝心なところは
「費用を抑えて良い材料で修復できる」
といったところが大切です。
色選びに関しては、
メーカーの生産している
数種類の色の中から、選ぶことになります。
塗色処理というのも特設ページにありますが
これは色調が不安定で
あまりお勧めする事ができません。
そこで今回は色調の離れた色の
ジルコニアクラウンの前歯を並べて製作して
色調、ならびにグラデーションの
検証をしました。
2番目と4番目の濃さを並べて
マルチレイヤですので先端の
色調透明感は変わりませんが、
歯茎の部分の濃さが違います。
それだけ「グラデーションが濃い」
といえると思います。
使用している素材は定番の
タナカマルチ5と呼ばれる材料です。
現在、当院で使用しているマルチレイヤーです。
2.4番目の歯に、3番目を重ねて
多数歯のブリッジです。
これはいちばん多い3番目の濃さの
マルチレイヤ-ジルコニアを使っています。
よく見るとそれほど大きな違いはありません。
下側はブリッジで特に上と
重なり合っている部分はダミー
またポンティックと呼ばれる
歯のない部分ですのでジルコニアに
厚味があります。
厚さにより半透明な材料は
色感に差が出ますので
あれやこれやといっていたのでは
フルジルコニア
(オールジルコニア)
では選択肢がありません。
厚さの違うところに移動させて
こうするとまた違った感じになります。
このように厚さによる変化あるので
ある程度の妥協は
必要かもしれません。
重ねると、これも違ってくる!
今度は、3番目の濃さの歯
(ブリッジになっている)
のが1番濃く見えます。
ああだ、こうだと、細かな事を気にする場合には
オールジルコニアは適応外かもしれません。
どの歯がジルコニア?
1本だけジルコニアです。
どれでしょう?
同じ人でも、歯によって条件が違うので
違った色合いに見えることは
ごく普通の事です。
7
よく分かる、厚さで違ってくるジルコニアの色合い
ブリッジの例です。
よく見ると、中心のポンティック(ダミー)の部分は
クラウンではありませんので、
ジルコニアの塊で、中空ではありません。
厚味のある部分はどうしても濃く見えます。
半透明な物は、単純な色という表現では
同じブリッジを咬合面から見たところです。
ダミーの部分が濃く見えます。
半透明な物質は、色ではなく「色の深み」で
見た感じが異なって見えます。
自由診療の価格
●ジルコニアクラウン前歯 38,000円×制作本数
●ジルコニアクラウン奥歯 32,000円×制作本数
●ファイバーコアを製作の場合 10,000円×製作本数
●自由診療における金属除去がある場合 5,000円×除去本数
の合計になります、
前へ:« デジタルデータから模型を製作
次へ:いよいよデジタル模型完成 »