連日来院する、とんでもない治療の後始末 根分岐部病変


【2020年10月30日 3:20 PM更新】

いつもの、「抜かなくてはだめだ」と言われたと来院 根分岐部病変

いつものことですが、クレージーな行為が

してあることが多く、かなり面倒なことになる場合が

多くあります。

 

こういった場合には真偽を確かめる

その後、やれるだけのことをやってみる

という手法で治療を勧めます。

この様にクラウンの下の

根の部分が削って何かを詰めてあます。

そこがボロボロと崩れています。

歯の周囲の顎の根骨が破壊されています。

しかし不可解な充填です。

 

ご本人は歯が割れているのでダメだと言われたそうです

当方のスタッフメモです

 

まずはクランの除去をします。

クラウン内部は、メタルコアです。

レジンの壁の上にコアが装着されていますが

クラウン製作時に擁壁を作り

その上にコアが制作されていたと思います。

ファイバーコアだったら

擁壁はそのままでよいのですが

原則的にメタルはレジンと分離するので

レジンを除去してメタルコアを作るべきです「、「

メタルコアの除去

メタルコアがレントゲンで見えた場合に

コアを除去しないで、いい加減な理由付けをして

歯を抜く場合がほとんどです。

 

レジンで擁壁を作って、そこにメタルコアが装着されていました。

狂気としか想像できない、

紺分岐部病変部位を削って充填。

削らなけれは普通に処置できたのだと

思います。

この後、意味なく詰めてあるレジンを

除去してゆきます。

2020年10月

 

高周波治療の御一週間で炎症が軽減

 

縁の下まで削られています。

かなり乱暴に削って埋めたのでしょう。

11月4日

ND:YAGレーザーで埋没している歯根使えるまで発掘

無駄に詰めてあるレジンを除去すると

見えなくなった近心頬側の歯根を

処置可能とするために、レーザーで周囲組織を整形して

どうにか土台を製作できるように

姿が見えるまで整形しました。

これで保護キャップをして

一週間創面の修復を待ちます

11月9日

 

2週間後、歯肉の炎症がなくなりました。

保護用のカフ・・キャップをして

歯肉の保護をしました。

 

カフを除去するとかなりきれいになりました。

炎症がほとんどなくなり

痛みもなくなりました。

この日土台を作るかたどりをしました。

11月13日

 

ファイバーコア完成装着

コアの中にファイバーが3本見えますが

ファイバー以外の部分は

前歯などの使用する充填用の材料を使います。

したがって他の歯と似たような色調をしていて

ジルコニアなどの修復の際にも

半透明のジルコニアを装着した際には

とてもきれいな仕上がりになるばかりか

天然の象牙質と似たような強度と

しなりを持っているので、

歯を長持ちさせることに、期待しています。

この症例は健康保険の扱いですが

コストや時間を惜しまなければ

かなり良いい結果になると考えます。

 

3次元スキャンで歯を設計

設計上の境界線は大きめに取り

設計ソフトでの作業をやりやすくしてあります。

 

 

削りだしが終わってから

加工する前提で歯冠を設計してあります。

歯の周囲が破壊されているので

背の高い歯に設計されています。

 

アンダーカットが大きいと

設計ソフトが、この形態では制作不可という

レッドカードを出します。

完成後に、清掃がしやすい形態に

歯をハンドメイクで加工します。

 

 

修復物装着(健康保険CAD/CAM冠) 一回目の根分岐部加工

根分岐部の清掃性を考えて

初回は、簡単に加工しました。

根分岐部内部まで清掃できるようにすることが

この歯を長期にわたって保存するための

極めて大切なポイントとなります。

 

健康保険のCAD/CAM冠と

土台に使っている材料は近似した材料ですので

二回目の加工時に土台とCAD/CAM冠は

同一の塊として加工できます。

 

この時点で、痛み炎症は 消失しています。

 

12月1日

 

 

 

 

 


 

原型的な根分岐部病変の画像

露出した、歯根と歯根の間を清掃して

菌が暴れないようにするのが

基本的な根分岐部病変の治療方法です。

あまり大きく分かれ目が出ている場合には

歯を前後に分割して二本の歯として

生かす方法もあります。

 

この部分を「削って詰める」

というのは「狂気の沙汰」です。

 

1の例

2の例

 

 

 

 

 

根分岐部病変の処置あれこれ

相手の歯医者も商売ですので 状態を見せてもらってから・・・・

いろいろな、売り込みに言葉を作り

仕事を作ります。

この場合には、おそらく根分岐部が露出していたので

そこを削って埋めたしまったのでしょう。

 

根分岐部病異変は歯周病で歯根が露出

典型的な歯根露出(上顎)

分岐しているところが見えます

 

本来の根分岐部病変の治療法 1 PDT光殺菌

近年では初期の根分岐部病変に対して

再生因子などを応用した再生治療医なども

行われていますがごく少数です。

 

ある程度進行して、分岐部が見える場合には

清掃性を高める方向で治療されています。

 

根分岐の清掃性を高めるために

加工します。

 

光殺菌(PDT)または光線力学療法(PAD)による治療

 

 

根分分岐部病変の処置 2 高周波による治療

 

根分岐部に破壊が及んでいる場合

除去をして判断します。

 

その他、レーザー療法などもありますが

時間があるときに追記します。

 




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