【2024年1月29日 7:37 PM更新】
概要
接着性ブリッジ関して
他院で制作した接着性ブリッジが脱離した
と来院方がしばしば来院なさいます。
接着性ブリッジ メリーランドブリッジは
ブリッジ固定の維持力が弱いために
その適応の条件の幅が狭く
脱離するために歯科医院に何度も訪問して
最終的には全く使えなくなるパターンが多いようです。
健康保険で安価に金属で制作して
「ダメ元」と割り切れるなら良いのかもしれません。
しかし土台になっている歯の神経まで損傷するリスクが
高いことを考慮しなくてはならないと思います。
ブリッジは何度も制作できますが
肝心の歯の方がダメになってい行くので
当方では接着性ブリッジはお勧めしていません。
特にジルコニアは表面処理剤に反応しないので
接着性を持たせるのに難があります。
接着性ブリッジの脱離で来院 当方では接着性ブリッジは制作していませんが
ジルコニアで接着性ブリッジを製作したが、何度も脱離するとのこと
何度も脱離するの、でお困りで当方に来院されました。
支台歯側には、層状にレジン系の材料が付着しています。
過去に脱離した際に、再合着した歯科医院で
補強のために見える部分まで、
レジンで補強したと思われます。
メリーランドブリッジは、
この様な状態で到着するものです。
脱離するリスクは高いと思われます。
この形態では脱離しても当たり前
基本的形態もできていません。
接着性ブリッジは支台の形態が鍵となります。
特に下顎の前歯は脱離しやすい傾向にあります。
何度も脱離しているとのことで
異なるセメントが付着しています。
歯のないところ 橋桁の部分にセメントが多く残っており
かなりの炎症を起こしていました。
土台となる歯に付着したレジンセメントを除去して
歯石、歯垢などの清掃をして
合着します。
何度も脱離しているので、脱離しやすくなっている
ということをご理解いただき装着しました。
脱離を繰り返し、最終的には普通のブリッジを製作する人が
かなりの割合に上ると思います。
接着性ブリッジの原形? 3/4ブリッジ お勧めではありませんがご紹介
支台に維持溝のある 歯の表側を切削しないブリッジ
接着のテクニックは、接着性ブリッジとまったく同じです。
金属製のブリッジですが
表側からは金属が見えない設計です。
裏側から見ると、金属丸出しです。
もちろんジルコニアでも制作できますが
ブリッジの維持力が弱いので、お勧めできません。
縁故できた方が、一時的に作ってほしいと言われ
やむなく制作しました。
せっかく作ってもダメになるリスクの高いものは
当方ではお勧めしていません。
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