【2023年3月12日 1:15 PM更新】
概要
他院でセラミックを入れたが
どうしてもかみ合わせがおかしいと来院。
通常なら「かみ合わせがおかしい」
と訴えて来院される方は、諸問題が多いので
なるべく受け入れない方針ですが
審査のうえ、このケースは治療を開始しました。
かみ合わせは、精神的に大きな影響がある。
自分のかみ合わせがおかしい、大別すると二種類のパターンがある
かみ合わせは精神的な問題と
大きく関わっているために
一般の歯科医は関わらないほうが無難かもしれません。
★本当にかみ合わせがおかいいのか?
★他の部分がおかしいのか?
きちんとした判断が必要だと考えます。
かみ合わせの診査
かみ合わせの診査は、上下左右と前歯
初診時上顎
上顎右側
当方では推奨しないジルコニアのインレー
適合がよくないために、脱離が多く
不適合なために、
修復後も虫歯になるリスクが高いと思われます。
手前は歯は樹脂系で修復され
咬耗して象牙質が露出しています。
奥側にはジルコニアのクラウンが入っています。
上顎左側
反対側は窯業系のセラミックですが
咬合面がすり減って、下の歯とかみ合っていません。
下顎左側
ご本人はセラミックで修復したとのことですが
あえて言うなら「なんちゃってセラミック」
奥の二本が大きく咬耗して、なおかつ不適合で
ボロボロと破損してきています
下顎右側
反対側同様に咬耗と破損が大きいい
かみ合わせの基本は、屋根を支える4本の大柱と前歯の小柱
4本の大柱がきちんとして、初めて前歯の位置が決まる
上顎右側の歯並び
人工物になっているので修正
人為的に手が加わってない場合には
なるべくそのままにします。
まずは右側(画像は反転せいていません)
かみ合わせの悪いセラミッククラウン除去
↓
左側
↓
まずは左右の奥歯の位置決め。
人間の手の加わった部位から修正します。
ここから本格的な咬合挙上
両側の奥歯の位置決めジルコニアが入りました。
本来なら左右対称にクラウンを製作しますが
手の加わった部分化からクラウンを制作。
同時に相対する下の歯を盛り上げます
築盛前
レジンを盛り上げ短期的にかみ合わせを持ち上げます。
もちろん反対側も
↓
バランス取り
失われた上下のスペースを取り窓すために
yajiru↓ 無事に挙上
下顎右側ジルコニアクラウンの制作
咬合挙上時の画像
大きく盛り上げてあります。
奥から二本目をジルコニアにして
上下のかみ合わせ位置を作りました。
右側ジルコニアクラウン装着
ジルコニア奥の歯に大きな段差がありますが
咬合挙上で本来のかみ合わせ位置を合わせて
ジルコニアクラウンを製作したので
明白な段差があります。
仮歯やレジン充填などがしてあると
急激な勢いで歯が減るので
上位下左右のかみ合わせバランスのとれた
修復物を製作するのは時間勝負なところがあります。
左側臼歯ジルコニアクラウン制作
これで四本の柱がそろいます。
右側の一本が内側に倒れ
かみ合っていません。
したがって右側のかみ合わせが弱いという
短所があります。
それだけに臼歯の負担が増え
ジルコニアの奥の歯は見えないくらいに
低い歯になっています。
上下左右がジルコニアクラウンで、咬合が成立
左右がかみ合うようになりました。
右側 ジルコニアの手前の歯が
内側に倒れているので
ジルコニアの手前の歯との間が
隙間があるように見えます。
左側
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