メタルボンドからジルコニアへのやり替え|除去後に使えない歯の条件と対処法


【2026年6月12日 5:38 PM更新】

【執筆・専門監修】北村 秀紀

(歯科医師/横浜市鶴見区 北村歯科 院長・クリスタルブライトニング開発者)

院長・開発者のプロフィール・治療実績はこちら

 

「金属の歯を白くしたい」

「被せ物と歯茎の間が黒くなって気になる」

「ブリッジの周りから悪臭がする」

「古くなった前歯の修復物をきれいにしたい」

 

鶴見駅の北村歯科では、

このようなさまざまなご要望から修復物(被せ物やブリッジ)の

交換・やり替えをご希望される患者さんが多くいらっしゃいます。

しかし、いざ古い修復物を除去してみると、

土台となる歯のダメージが深刻で、

残念ながら「歯としてはもう使えない状態(保存不可)」

であることも決して珍しくありません。

 

過去に治療した「メタルボンド(裏側が金属のセラミック冠)」

の見た目が気になり、

最新の「ジルコニア」へやり替えたいというご相談が増えています。

メタルボンドからオールジルコニアやジルコニアセラミックに換えることで、

見た目が美しくなるだけでなく、金属アレルギーのリスクをなくすなど、

多くのメリットがあります。

 

しかし、歯科医師として事前にお伝えしておかなければならない重要な事実があります。

「いざメタルボンドを除去してみると、土台となる自分の歯がボロボロで、

再治療に使えないケースがある」ということです。

 

今回は、メタルボンドからジルコニアへやり替えるメリットと、

除去した際に「使えない歯」になってしまっている原因、

そして万が一の場合の対処法について、当院の実際の症例を交えて詳しく解説します。

メタルボンドからジルコニアへやり替えるメリット

まずは、メタルボンドからジルコニアへ変更することで得られる主なメリットを整理しましょう。

1. 見た目の自然さと「歯茎の黒ずみ」の解消

メタルボンドは内側に金属を使用しているため、経年劣化によって歯茎が下がると、根元から金属が露出して黒いライン(ブラックマージン)が見えてしまうことがあります。また、金属イオンが歯茎に溶け出して黒ずむ「メタルタトゥー」の原因にもなります。 光を透過するジルコニアに換えることで、天然歯のような自然な透明感が戻り、歯茎の黒ずみの心配もなくなります。

2. 金属アレルギーのリスクがない(ノンメタル治療)

ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるセラミックの一種で、高い生体親和性を持っています。金属を一切使用しない(メタルフリー)ため、現在金属アレルギーをお持ちの方や、将来的な発症を予防したい方にも安心の治療法です。

 

【重要】メタルボンドを除去しても「使えない歯」がある理由

「メタルボンドを外して、すぐに新しいジルコニアを被せられる」と思って来院される患者さんは多いのですが、精密検査や実際に除去した段階で、歯の保存(再利用)が難しいと判明することがあります。主な原因は以下の3つです。

理由①:被せ物の下で「二次虫歯(二次カリエス)」が深刻に進行している

メタルボンドを入れてから年月が経つと、接着剤(セメント)が劣化し、目に見えない隙間から細菌が侵入することがあります。これを「二次虫歯」と呼びます。 メタルボンドは非常に頑丈で、さらに神経を抜いている歯(失活歯)の場合は痛みを感じないため、外してみるまで虫歯の進行に気づかないケースが多々あります。除去した時点で、自分の歯の質(残存歯質)がほとんど残っていないほど虫歯が深ければ、再度被せ物を立てることができず、抜歯が必要になることがあります。

理由②:歯の根っこ(歯根)が割れている・ひびが入っている(歯根破折)

神経を抜いた歯は、栄養が行き届かなくなるため、枯れ木のように脆くなってしまいます。メタルボンドの土台として強固な金属のピン(メタルコア)が使われている場合、噛む力がかかるたびに金属のくさび効果によって歯の根っこに強い負担がかかり、パカッと割れてしまう(歯根破折)ことがあります。 歯の根っこが縦に割れてしまっている場合、現在の歯科医療では接着して残すことが非常に難しく、基本的には抜歯の適応となります。

理由③:重度の歯周病で土台となる骨が溶けている

被せ物自体や歯の根っこに問題がなくても、歯を支えている周囲の骨(歯槽骨)が歯周病によって溶かされているケースです。メタルボンドを除去した際に、あまりにも歯がグラグラしている場合は、新しいジルコニアを被せても噛む力に耐えられないため、まずは歯周病治療を行うか、最悪の場合は抜歯となります。

 

もし除去した歯が使えなかった場合(抜歯)の治療選択肢

万が一、メタルボンドを除去した結果「この歯は残せません」となった場合でも、お口の機能を回復するための治療選択肢があります。

  1. インプラント治療: あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その上に独立した人工歯を立てる方法です。両隣の健康な歯を削る必要がなく、天然歯とほぼ変わらない強い力で噛めるようになります。もちろん、上に被せる歯をジルコニアにすることが可能です。※残念ながら当院ではインプラント治療には対応しておりませんので、ご希望の場合は他院(専門の歯科医院)をご紹介し、そちらでお願いすることになります。
  2. ブリッジ治療: 抜歯した両隣の歯を削り、橋をかけるように一体型の被せ物を装着する方法です。このブリッジ自体を「ジルコニアブリッジ」にすることで、金属を使わずに美しく仕上げることができます。
  3. 入れ歯(義歯): 取り外し式の義歯です。近年では金属のバネ(クラスプ)がない、見た目が自然で目立たない「ノンクラスプデンチャー」なども選択できます。※残念ながら当院では入れ歯の対応がございませんので、入れ歯治療をご希望の場合に関しても、他の歯科医院をご紹介させていただく形になります。

メタルボンドのやり替え前に知っておくべき注意点

後悔のない治療を行うために、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

  • 事前の精密なレントゲン・CT診断が不可欠: メタルボンドを外す前に、まずはレントゲンや歯科用CTを用いて、歯の根っこの状態や周囲の骨の量を綿密に検査します。外した後に慌てないよう、事前のリスク予測が重要です。しかし、画像診断だけでは完全に保存不可かどうかを100%確定することはできないため、最終的には「実際に除去して直接目で確認して判断する」のが原則となります。
  • やり替えの費用と期間: メタルボンドの除去、中の土台のやり替え(金属からファイバーコアなどへの変更を推奨)、そしてジルコニアの製作には、一定の期間と費用(自由診療)がかかります。事前のカウンセリングで総額やステップを確認しましょう。

【実際の症例】修復物交換のために除去すると、保存不可の歯があるリスク

除去前にはある程度の予想を立てるが、除去して判断するのが原則

こちらの患者さんは、メタルボンドクラウンが歯周病などの理由によって、かなり美観(見た目)が衰えてしまっている状態でした。

除去前のメタルボンドクラウン

今回除去する歯は合計8本

検査の結果、限界的な歯周病と虫歯を併発していることがわかりました。このまま放置して症状がさらに重くなると、激しい痛みや腫れを引き起こし、ご本人が大きく苦しむこととなってしまいます。

限界的な歯周病と虫歯を併発している状態

治療のため、除去を開始します。まずは右半分の6本ブリッジの除去から進めていきました。前歯と奥歯が連結された大きなブリッジですが、内部はかなり状態が悪くなっています。

6本ブリッジの除去

ブリッジを除去した後の状態です。写真の矢印で示した歯はダメージが深刻で、新しくクラウン(被せ物)を再び被せられるような状態ではありませんでした。結果として、このうち新しくクラウンを製作可能な歯は「わずか1本のみ」でした。

ブリッジ除去後の残存歯の状態

残せるのは1本だけとなった状態

こちらが実際に除去したメタルボンドブリッジです。前歯はすでに脱落(外れてしまっている)の状態、奥歯には金属ピンの土台(コア)が入っていましたが、もはや歯としては使えない状態になっていました。このまま放置するとさらに炎症を起こし、腫れや強い痛みなどの症状が出ることが容易に予想されます。

除去したメタルボンドブリッジ

ピンの土台があった奥歯の拡大写真です。完全に空中分解(崩壊)してしまっています。これらが日常的な痛みや急な炎症を引き起こす直接の原因となります。

空中分解している奥歯の土台

結果として、上下合わせて8本の修復物を除去しましたが、再び土台(歯)として使える状態で残せたのは「3本のみ」でした。

8本除去して使えたのは3本

残すことができた健全な歯を土台として、新しく「前歯5本のジルコニアブリッジ」を精密に製作し、装着いたしました。

術後の見た目がかなりキレイに改善されたため、患者さんご本人からも「とても綺麗になって満足です」との嬉しいお言葉をいただくことができました。

完成した前歯5本のジルコニアブリッジ

なお、今回の治療でどうしても使えなくなってしまっていた残根(歯の根っこ)に関しては適切に抜去(抜歯)を行いました。その後、患者さんはインプラント施術を行ってもらえる他の歯科医院をこれから探すこととなります。

使えなくなった残根の処置後

 

自由診療における費用・治療期間・リスク・保証規定

自由診療をご希望の場合の費用

当院では、質の高いセラミック・ジルコニア治療を多くの方に届けるため、リーズナブルな価格設定に努めています。詳しいメニューは下記をご覧ください。
▶ 自由診療メニュー・料金表・安価プロモーションはこちら

 

治療期間

通院回数や治療にかかる総期間は、土台となる歯や歯周病の進行状況によって個人差があります。事前の診察時に目安をお伝えいたします。

 

治療におけるリスク

  • 通常、歯冠補綴(被せ物治療)に関するリスクとして、過去に根管治療(歯の根の治療)の履歴などがある場合、再治療後に症状が出た際には、再度根管治療(再根管治療)が必要になる場合があります。
  • 治療後の経過や被せ物の持ち具合は、支台(土台)となっている元の歯の残存状況に大きく左右されます。
  • ホワイトニングを併用される場合、施術後に一時的に歯がしみる感覚(知覚過敏)が残る場合があります。
  • 歯周病治療に関しては、骨や歯茎の改善を待つ必要があるため治療期間が長くなる傾向があり、お口の状況(個人差)により期間に大きな開きが生じます。

保証規定

当院の自由診療には、独自の保証規定を設けております。安心のサポート体制については下記ページをご確認ください。
▶ 自由診療保証規定(横浜市鶴見区の北村歯科)

 

まとめ:横浜市鶴見区でメタルボンドのやり替え・ジルコニア治療なら北村歯科へ

メタルボンドからジルコニアへのやり替えは、

お口の見た目と健康を大きく向上させる素晴らしい治療です。

しかし、やり替えを成功させるためには、

「今、被せ物の下にある自分の歯がどんな状態か」

を正確に診断し、残せる歯と残せない歯を正しく見極めることが何よりも大切です。

 

「古いメタルボンドの根元が黒ずんできた」
「金属アレルギーが心配だから、オールジルコニアにしたい」
「外したときに自分の歯が残せるか不安……」

このようなお悩みや不安をお持ちの方は、

ぜひ一度、横浜市鶴見区 鶴見駅階段降りたら目の前 北村歯科へご相談ください。

当院では、マイクロスコープや精密検査機器を用いて

、患者さんの大切な歯をできるだけ残すための最適な治療プランをご提案いたします。

「綺麗な前歯になりたいけれど、費用面がネックで……」とお悩みの方も、

お気軽にご相談にいらしてください。

当院ではかなりリーズナブルに処置できるよう努力を重ねております。

デザインや治療方法をお任せいただければ、

ハイレベルな技術でお口全体をトータルコーディネートし、

ご満足いただけるレベルに仕上げます。

治療の途中放置や、お口全体の悩み。まずは相談で、

あなたの「これから」を一緒に考えましょう。皆様のご来院を、

心よりお待ちしております。

 

【当院の関連コラム・詳細ガイド】

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この記事の執筆・監修: 北村秀紀(歯科医師/横浜市鶴見区 北村歯科)
最終更新日:2026年6月15日




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