ホワイトニングの総まとめガイド|削らずに歯を白くする前に知っておきたいこと|鶴見 北村歯科

「歯を白くしたいけれど、どのくらい白くなるのか分からない」

「しみるのが怖い」

「差し歯はそのままで大丈夫?」
ホワイトニングについて、このようなご質問をよくいただきます。

このページでは、北村歯科で行っている

ホワイトニングの考え方とメニューを総まとめしました。

オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニングの違いだけでなく、
「どんな歯に向いているか」

「どんな歯には向かないか」

「審美歯科やジルコニアとの関係」

まで解説します。

【結論】ホワイトニングでまず知っておいてほしいこと

  • ホワイトニングは、歯を削らずに内部の色を明るくする方法です。
  • ただし、詰め物・被せ物・差し歯は白くなりません。天然の歯だけが白くなります。
  • 1回で真っ白にする「魔法」ではなく、回数を重ねて「自然な白さ」に近づける治療です。
  • 白さは一生続くわけではなく、半年〜1年ほどかけて徐々に後戻りしていきます(ケア次第で変わります)。
  • 強い知覚過敏がある方・エナメル質が薄い歯など、慎重に行うべきケースもあります。
  • このページから、審美歯科・ジルコニア総まとめガイド、予防歯科・クリーニングページ、ホワイトニングFAQへもアクセスできます。

【このページでわかること】

  1. ホワイトニングとは何か(できること・できないこと)
  2. オフィス/ホーム/デュアル/内部漂白の違い
  3. ホワイトニングに向いている歯・向いていない歯
  4. 治療の流れ・回数・白さの持ち・後戻り
  5. しみるリスクと対策、日常生活で気をつけたいこと
  6. 審美歯科・ジルコニア治療との関係と、関連ページへのリンク

ホワイトニングとは?「歯の表面の汚れ取り」とは違います

一般的に「ホワイトニング」と呼ばれるものは、

  • 専用の薬剤(過酸化水素など)を使って、歯の内部の色素を分解する方法
  • 歯の表面を削るのではなく、化学的にトーンアップさせる治療

を指します。

一方で、

  • 歯石取りやクリーニング(ステイン除去)
  • 歯の表面の研磨(PMTC)

は、主に歯の表面についた汚れ・着色を物理的に取り除くケアであり、
ホワイトニングとは区別されます。

そのため、

「まずクリーニングで本来の色まで戻す」→「さらに白くしたい場合にホワイトニング」

という順番が基本になります。

 

ホワイトニングの種類と特徴

1. オフィスホワイトニング(歯科医院で行うタイプ)

歯科医院で、歯科医師・歯科衛生士が行うホワイトニングです。

  • 比較的短時間で効果を実感しやすい
  • 薬剤の管理や歯ぐきの保護を、スタッフが行う
  • 1回でも変化は出るが、複数回のほうが安定した白さになりやすい

2. ホームホワイトニング(自宅でマウスピースを使うタイプ)

歯型をとって作った専用トレー(マウスピース)に薬剤を入れ、
ご自宅で決められた時間装着していただく方法です。

  • 効果が出るまでにある程度の日数が必要
  • 時間をかけてじわじわ白くするため、後戻りがゆるやかと言われています
  • 自分のペースで続けられるが、自己管理が必要

3. デュアルホワイトニング(オフィス+ホームの併用)

オフィスホワイトニングで一気にトーンアップさせた後、
ホームホワイトニングで白さを安定させる方法です。

  • 早さと持続性のバランスが良い
  • 来院回数とホームケアの両方が必要

4. 内部漂白(ウォーキングブリーチ:神経を取った歯のホワイトニング)

根管治療をした神経のない前歯が黒ずんできた場合などに行う方法です。
歯の内部に薬剤を入れて白くしていきます。

  • 通常のホワイトニングでは白くならない「失活歯」のための方法
  • 歯の状態(根管の封鎖・破折の有無)によってできる・できないが変わる
  • 根管治療の質が悪い場合は、先にやり直しが必要になることもあります

内部漂白が必要なケースでは、「根管治療の総まとめガイド」もあわせて確認しておくとイメージがつきやすくなります。

 

ホワイトニングに向いている歯・向いていない歯

向いているケース

  • 前歯〜小臼歯の色を、自然な範囲で明るくしたい
  • 治療していない天然歯が多く残っている方
  • これから審美歯科・ジルコニアをする前に、周囲の歯の色を整えておきたい

 

注意が必要・向いていないケース

  • 前歯の詰め物・被せ物が多い(そこは色が変わらないため、作り直しが前提になる)
  • エナメル質が非常に薄い歯・亀裂が多い歯
  • もともとの色の濃さが非常に強い場合(テトラサイクリン歯など)
  • 強い知覚過敏がある方
  • 妊娠中・授乳中の方(多くのガイドラインで慎重な対応が推奨されています)

「向いていない」と完全にあきらめる必要はありませんが、
ホワイトニングだけで解決するのか、セラミックやジルコニアを併用するかを、
検査結果をもとに一緒に考えていく必要があります。

 

ホワイトニングの流れ・回数・白さの持続

ホワイトニングの基本的な流れ(一例)

  1. 初診・カウンセリング(お口の状態確認・注意点の説明)
  2. 必要に応じて、先にクリーニング・歯石取り
  3. ホワイトニングの方法(オフィス/ホーム/デュアル)の選択
  4. シェード(歯の色)の記録と、治療スタート
  5. 経過観察・必要に応じて追加照射やホーム継続

白さの持続と後戻り

ホワイトニングの効果は、ずっとそのまま保てるものではありません
コーヒー・紅茶・ワイン・カレー・喫煙などの影響で、少しずつ後戻りしていきます。

  • オフィスのみ:比較的早く白くなるが、後戻りも出やすい
  • ホームのみ:ゆっくり白くなるが、持ちは比較的安定しやすい
  • デュアル:早さと持続性のバランスが良い

ある程度白くなったあと、半年〜1年ごとに「メンテナンスホワイトニング」を行うことで、
過度な負担をかけずに白さを維持していくことができます。

 

「しみるのが怖い」方へ:知覚過敏と日常生活での注意

ホワイトニングの副作用として最も多いのは、

一時的な知覚過敏(しみる感じ)です。

 

よくある症状

  • 冷たいものがしみる
  • 一時的なピリッとした痛み
  • しみるのが怖くて歯みがきがおろそかになる

当院での対応の一例

  • 事前に知覚過敏の有無をチェックし、必要なら先に治療やコーティング
  • 薬剤の濃度や照射時間を調整する
  • ホームホワイトニングでは、使用時間・頻度を相談しながら決める
  • 知覚過敏用の歯みがき粉・フッ素の併用

ホワイトニング前後の食事・生活で気をつけたいこと

  • 施術直後は特に色の濃い飲食物(コーヒー・紅茶・ワイン・カレーなど)を控える
  • 喫煙習慣がある場合は、着色・歯ぐきの状態悪化のリスクを理解しておく
  • 毎日のブラッシングと歯間清掃を丁寧に行う

 

審美歯科・ジルコニア治療との関係

ホワイトニングは天然歯の色だけを白くする治療です。
そのため、

  • 前歯の差し歯・ジルコニア・セラミッククラウン
  • 奥歯の白い詰め物

などの色は変わりません。

そのため、審美歯科・ジルコニア治療と組み合わせる際の基本的な順番は、

  1. まずホワイトニングで周囲の天然歯の色を明るくする
  2. その色に合わせて、ジルコニア・セラミッククラウンの色を決める

という流れになることが多いです。

ただし、もともとの歯の状態やご希望によっては、
最初からジルコニア・セラミックで形と色をまとめて整えたほうが良いケースもあります。
「ホワイトニングで済ませるか」「審美治療と組み合わせるか」は、診査のうえでご相談ください。

 

ホワイトニングに関するよくある質問(抜粋)

Q1. どのくらい白くなりますか?

A. もともとの歯の色・厚み・生活習慣によって個人差があります。
目安としては、シェードガイドで2〜3段階程度のトーンアップを目標にすることが多いです。
「芸能人のような真っ白」を目指す場合は、ホワイトニングだけでなく、審美歯科治療との併用が必要になることもあります。

 

Q2. ホワイトニングは痛いですか?

A. 施術中〜施術後に、一時的にしみる感じ(知覚過敏)が出ることがあります。
多くは数日〜1週間程度でおさまりますが、もともと知覚過敏が強い方は、薬剤の濃度や時間を調整したり、
事前に対策を行ったうえで慎重に進めます。

 

Q3. 差し歯や詰め物も白くなりますか?

A. いいえ。ホワイトニングで白くなるのは天然の歯の部分だけです。
差し歯や詰め物は色が変わらないため、ホワイトニング後の色に合わせて作り直す必要が出てくることがあります。

 

Q4. ホワイトニングを受けられない人はいますか?

A. 妊娠中・授乳中の方、重度の歯周病やむし歯がある方、エナメル質形成不全などの歯質の問題がある方などは、
ホワイトニングを見送るか、慎重に検討する必要があります。
まずは診査・レントゲン検査で状態を確認したうえでご説明します。

 

Q5. ホワイトニング後、どれくらい白さは持ちますか?

A. 生活習慣にもよりますが、半年〜1年ほどで少しずつ後戻りしていきます。
定期的なクリーニングと、必要に応じたメンテナンスホワイトニングを行うことで、
極端に色が戻ってしまうのを防ぐことができます。

この記事の執筆・監修:
北村秀紀(歯科医師)/横浜市鶴見区 北村歯科


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