怖い怖い歯周病のお話

北村歯科 咬合整体研究所  横浜市鶴見駅東口駅前

死にますか?それとも歯を磨きますか?
「歯を磨かないと死ぬ?」
バカげた見出しに思えるかもしれません。しかし……

近年、歯科と全身のとの関わりについては、様々な議論がなされています。最近の研究では歯周病にかかっている方は、心臓病、脳卒中、糖尿病、早産などの危険性リスクがが高くなるとの見解でほぼ一致しています。アメリカでは国家的規模で、1998年から積極的な「歯と全身の関わり」の研究や広報活動を進めており、その関係を裏付ける様々な事実が報告されています。
1.心臓病や血管の病気
歯周病と心臓病・血管病との関係は、よく知られています。とくに歯周病原菌が歯周組織から二次的に他の臓器に感染する、病巣感染により心臓弁への感染して、細菌性心内膜炎を起こします。また歯周病と動脈硬化症との関連性についても多くの報告がなされています。
 歯周病にかかりますと、血液中のCRP(C活性型たんぱく質)の濃度が上がります。高濃度のCRPが、心筋梗塞の原因である血栓形成を促進することが明らかになり、CRPと心筋梗塞との関係が注目されるようになりました。
 歯周病にかかっている人の冠状動脈疾患の発症率は2倍になります。それにより冠状動脈疾患である狭心症や心筋梗塞などのリスクは歯周病にかかっていない人に比べて遙かに高いリスクとなることが
「歯周病が生死にかかわる」との考えの元となっています。



2.脳卒中 心筋梗塞
 歯周病が動脈硬化のリスクを高める事が証明されるようになりましたが、動脈硬化が脳卒中や心筋梗塞の大きな誘因であることは、当たり前のように知られていることです。
 脳卒中も「生死にかかわる病気」であることは常識でしょう。


3.糖尿病
糖尿病の方は歯周病患者が多く、歯周病患者の方は糖尿病が多いという相関関係は歯科の世界では当たり前の知識です。近年疫学的統計により、歯周病の治療によって血糖値が下がるというデーターが報告されるようになりました。また重度の歯周病患者の方は軽度の方よりも糖尿病の悪化リスクが高いことがデーターで証明されました。多くの合併症を起こす糖尿病も「生死にかかわる病」の一つです
 歯周病により、細菌が血流を介して体内へ侵入すると、免疫反応により、炎症性の物質であるサイトカインが発生します。このサイトカインは細胞を殺す能力があり、サイトカインが高濃度の状態が続くと、簡単に破壊されやすいすい臓のβ細胞が破壊され、インシュリン分泌が減って糖尿病が悪化します。糖尿病の方は積極的に歯周処置をして下さい。


4.未熟児早産
近年、流産・早産した女性の羊水より歯周病菌が存在していることがわかって来ました。歯周病菌によって細胞物質であるプロスタグランジンが過剰に分泌され、子宮を収縮させるとの説もあります。


5.呼吸器疾患
歯周病患者の方は細菌性肺炎などのリスクが高くなります。口腔内細菌が感染源と考えられるのはもちろんのこと、歯周病による免疫応答で出現するサイトカインにより炎症が促進される間接的な要因も考えられます。



上記は1999年4月に書きました。

10年後の2009年こは、多くの研究結果が報告され

歯周病の怖さが解明されてきました。


出だはやはり

『歯磨きか、死か』

です

下記の画像は、日経新聞の写しです。


 
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