簡単な初期治療

北村歯科 横浜市鶴見駅東口駅前

顎関節症の治療法には大きく分けて可逆的治療法、不可逆的治療法がありますが、理学療法、薬物療法、マウスピースなどの可逆的治療法や外科的手術などの不可逆的治療法以前に、顎関節に影響を与えている筋肉の緊張や全身の歪みを取り除くことにより、大きな治療効果が期待できると考えられ、手技療法による処置によって顎関節症の症状がかなり良くなった例は多数報告されています。

簡単な診断法として側頭筋、咬筋、胸鎖乳突筋、僧坊筋などは触診を行い、こり、疼痛などが無いかを調べます。顎二腹筋、外側翼突筋等の開口筋群審査は比較的慣れを要しますが、開口運動に大きく関与しているために、専門家はここまでチェックします。顎関節の症患者さんに対しては、初期的に側頭筋、胸鎖乳突筋の緊張をほぐしてあげるだけでも、症状を激減させることが可能な場合が多く、患者さん達に大変喜ばれています。もちろんその他、頭頚部の筋群の緊張をほぐせればより良い結果が出ることは当たり前の事です。もっとも簡単な考えとして、まずは顎関節を中心として、近位置にある筋から施術してゆく方法も選択肢の一つです。

(月刊 手技療法 2002年10月号に掲載)


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